メモリ使用率の調査

内容
casp1032jp
内容
このセクションのトピックでは、スワップまたはページング アクティビティによって
CA Spectrum
 のパフォーマンス問題が発生しているかどうかをデモンストレーションする方法を説明します。
スワップ
または
ページング
は、主記憶装置領域から補助記憶装置領域へのデータの双方向転送を伴う処理テクニックです。たとえば、メモリからディスクへのスワップが発生します。
ページ
は、データのスワップに使用されるデータ転送の個々の単位です。
大量のスワップ アクティビティは、システム メモリ不足を示しています。メモリ リソースが不十分な場合、さまざまなプロセスを実行するための容量を確保するため、メモリからディスクに一時的にデータを転送する必要があります。大量のページング アクティビティは、大量のスワップが発生していることを意味します。ディスクの使用は物理メモリの使用よりもはるかに遅いため、ページングによってパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。したがって、ページングは最小限に抑える必要があります。
スワップ領域と物理メモリは集合的に、利用可能なメモリまたは仮想メモリを構成します。仮想メモリは、システム全体のパフォーマンスのボトルネックとなることがよくあります。システムは通常、スワップ領域として設定された物理メモリの量の 2 倍をメモリを必要とします。この容量が小さい場合、システムを再設定して、多くのメモリおよびスワップ領域を割り当ててください。
パフォーマンス ビューの以下の情報を使うと、メモリ不足が原因で、
SpectroSERVER
 のパフォーマンスが影響を受けているかどうかを特定できます。
  • [メイン]タブの[物理メモリ使用率]グラフ
  • [ディスク]タブの[ディスク使用率]グラフ
  • [メモリ]タブの[ページング アクティビティ]グラフ
  • [メモリ]タブの[SS メモリ使用率]グラフ
さらに、 OneClick 内の
SpectroSERVER
CA Spectrum
プロセスのメモリ使用率を監視することができます。イベントはログ記録され、定義されたしきい値を超えると、アラームがトリガされます。これらのしきい値については、「パフォーマンスしきい値の使用」で説明します。
メモリ問題のインジケータ
メモリ管理は、
CA Spectrum
 パフォーマンスの実現と維持に重要です。メモリが不足すると、
SpectroSERVER
 の障害検出応答時間が、即時に大きな影響を受けます。
メモリ不足の状態で
CA Spectrum
 を実行した場合の直接的な結果は、それがディスク I/O に関連の問題のように見えるということです。ディスク上で発生するページングおよびスワッピング アクティビティが多いと、大量のメモリが不足しているシステムは、ディスク バウンドに見える可能性があります。メモリが主要なボトルネックである場合、メモリ容量を増やすか、メモリに対する要求を軽減して、容認可能なパフォーマンスに復元させる必要があります。ディスク容量または速度を改善しても、あまり効果はありません。
[物理メモリの使用率] - [メイン]タブ
[メイン]タブの[物理メモリの使用率]領域には、システムが使用している物理メモリの容量と、
CA Spectrum
 が使用しているメモリ容量が表示されます。
SPEC--pview_tabmain_scr.png
物理メモリ合計の統計は、パフォーマンス ビューが接続されているサーバに装着されている実際の物理メモリ容量です。そのため、この値はシステムによって異なります。
SpectroSERVER
 が仮想メモリの大きな割合を使用する場合、メモリをアップグレードするか、より多くのスワップ領域を割り当てることを検討してください。
[ディスク使用率]グラフ - [ディスク]タブ
[ディスク使用率]グラフには、システムに接続されているすべての物理ディスクを含む、すべてのディスクの転送が記録されます。ディスク使用率は、ディスクのビジー状態がどのくらいか、つまりディスクの使用時間のパーセントを指します。
[ディスクの使用率]グラフが高い場合、データのログ記録も高くなる可能性があります。このグラフが連続的に高い値を示す場合は、一部のモデルのログ記録率を変更し、PMCount ユーティリティを実行することを検討してください。
[ネットワーク I/O]グラフ - [ネットワーク]タブ
[ネットワーク I/O]グラフは、システム上のイーサネット インターフェースからのネットワーク I/O を記録します。データには、
SpectroSERVER
 からの I/O アクティビティが含まれます。モデルをデータベースで作成した場合、またはポーリング間隔を変更した場合、増加が予想されます。
SPEC--pview_tabnetwork_scr
[ページング アクティビティ]グラフ - [メモリ]タブ
[ページング アクティビティ]グラフは、システム ページの数を時間経過に合わせて表示します。このグラフの値が永続的に高い場合、適切な物理メモリが不足していることを示します。このような状況は、利用可能な物理メモリが対応できるプロセス数よりも多くのプロセスが実行されていることが原因と考えられます。
SPEC--pview_tabmemory_scr
永続的に高い値は、システムの負荷が高いことを示します。メモリのアップグレードを検討してください。高いレベルのページング アクティビティが観測される場合は、実行中の
CA Spectrum
 以外のプロセスの数を減らすか、物理メモリの増設を検討してください。