Active Directory および Exchange Server 環境の表示

内容
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内容
ADES Manager の目的は、Active Directory および Exchange Server 環境への可視性を提供することです。この可視性により、プレーヤ間の論理関係とともに、それぞれのホストが果たす機能または役割を容易に識別することが可能になります。最も重要なこととして、環境で問題が発生したときに、その原因を正確に特定できます。
ADES Manager には、Active Directory および Exchange Server 環境を表示するための方法がいくつかあります。
  • ナビゲーション画面の[エクスプローラ]タブの Active Directory and Exchange Server Manager 階層は、エンティティ間の論理関係を表示します。階層ノードの例として、フォレスト、ドメイン、役割があります。
  • グラフィカルなトポロジ ビューは、ユーザがホスト間の接続を視覚化するとともに、類似した管理対象の Active Directory および Exchange Server ホストをひとまとめにするのに役立ちます。
  • コンポーネント詳細画面のカスタマイズされた情報ビューには、Active Directory および Exchange Server 技術に固有の詳細が表示されます。
  • カスタマイズされた検索は、Active Directory および Exchange Server メトリックを使用してホストを検索する迅速な方法です。
  • 個々のモデルのカスタマイズされたアイコンは、一目でステータスおよびモデル タイプ情報が分かり、ADES Manager 機能全体が統合されています。
これらの方法のそれぞれについて理解すると、Active Directory および Exchange Server 環境を容易に監視するのに役立ちます。そのうえで、効率的な監視により、問題のトラブルシューティングとパフォーマンスの最適化をいっそう効果的に行うことができます。
エクスプローラ ビュー
ナビゲーション画面の[エクスプローラ]タブに、Active Directory and Exchange Server Manager ノードの階層ツリー構造が表示されます。この形式は、管理対象の Active Directory および Exchange Server 環境の論理的な構成を視覚化するのに役立ちます。管理対象環境で使用されている技術、フォレスト、ドメイン、ホスト、および役割が個々のアイコンで区別されます。
この情報から、ホストの論理的な配置と、環境内の各ホストがサポートしている機能または役割を確認できます。
以下は ADES Manager 階層の例です。
SPEC--hierarchy sprint 3_SCR
以下のノードが階層を組織します。
  • Active Directory and Exchange Server Manager ADES Manager_ICO
    Active Directory and Exchange Server Manager は、現在管理対象になっている Active Directory および Exchange Server 環境のルート ノードです。ADES Manager は複数のランドスケープを処理する分散型マネージャです。この理由により、そのノードはランドスケープ レベルより上位に表示されます。
    Active Directory and Exchange Server Manager ノードを展開すると、サポートされている技術が以下のように表示されます。
    注:
    サブ階層に少なくとも 1 つの管理対象ホストが含まれる技術、フォレスト、ドメイン、または役割ノードのみが表示されます。
トポロジ ビュー
管理対象の Active Directory および Exchange Server 環境のモデルは、ユニバース トポロジ ビューとして整理され、統合されます。これらのモデルには ADES ホスト マネージャ(SystemEDGE ホスト)と Active Directory および Exchange Server ホスト モデルが含まれます。このグラフィック表示は、管理対象ホストとネットワークの他のエレメントの間の続を含め、管理対象環境の構造を視覚化してわかりやすく示します。
ADES Manager ディスカバリ時に作成されるホスト モデルは、ADES AIM に固有の ADES 管理対象ホストのコンテナに配置されます。可能な場合、このコンテナ モデルは対応する ADES ホスト マネージャ モデルとともに作成されます。
注:
ADES ホスト マネージャは仮想マシンでもかまいません。仮想マシンである場合、ADES 管理対象ホストのコンテナは、Virtual Host Manager 物理ホスト コンテナと同じトポロジで作成されます。
管理対象ホストが、ADES Manager ディスカバリよりも前に、
CA Spectrum
 によって管理されるネットワーク内にすでにモデリングされている場合、管理対象ホストが再度モデリングされることはありません。また、元のモデルは ADES Manager ディスカバリ時に ADES 管理対象ホストのコンテナに移動されません。この動作は、同じランドスケープ内の別の ADES AIM が管理しているホストに適用されます。複数の ADES AIM が 1 つのランドスケープ内の 1 つのホストを管理している場合、ホスト モデルが複数の ADES 管理対象ホストのコンテナに表示されることはありません。ホストは、そのホストをモデリングする最初の AIM の ADES 管理対象ホスト コンテナに表示されます。
以下のルールが ADES 管理対象ホストのコンテナに適用されます。
  • ADES 管理対象ホスト コンテナから Active Directory および Exchange Server ホスト モデルを移動させることができます。さらに、このコンテナは Active Directory および Exchange Server ホストに制限されません。場合によっては、含めることが論理的であると管理者が考えるのであれば、他のホスト モデルを ADES 管理対象ホスト コンテナに手動で移動できます。
  • ADES 管理対象ホスト コンテナを直接破棄することはできません。ADES ホスト マネージャ モデルが削除された場合に限り、ADES 管理対象ホスト コンテナが破棄されます。コンテナが破棄されると、コンテナ内のすべてのモデルはロスト ファウンド(LostFound)に移動します。このアクションの対象には、コンテナに手動で移動したすべてのモデルが含まれます。これは、必ずしも Active Directory または Exchange Server ホストとは限りません。
    注:
    例外は、ホスト モデルがグローバル コレクションにある場合です。この場合、モデルはグローバル コレクションに残ります。
重要:
ADES 管理対象ホスト コンテナの内容は、対応する ADES AIM が管理するすべてのホストを必ずしも包括的に反映していません。ホストがランドスケープですでにモデリングされている場合、ホストが再度モデリングされることはありません。また、既存のモデルは ADES 管理対象ホスト コンテナに移動されません。
モデルの配置
ディスカバリ時のトポロジへのホスト モデルの配置は以下のように発生します。
  • ADES Manager ディスカバリでモデルが作成されると、モデルは ADES 管理対象ホスト コンテナに配置されます。
  • Active Directory および Exchange Server ホストが、Virtual Host Manager によって管理される仮想マシンである場合、モデルは物理ホスト コンテナに残ります。ホスト モデルは ADES 管理対象ホスト コンテナに表示されません。
    重要:
    仮想マシンはその物理ホスト コンテナから移動させることができません。仮想マシンである Active Directory または Exchange Server ホストは、ADES 管理対象ホスト コンテナに反映されません。
  • モデルが存在し、それが別の AIM ソリューションが管理する物理マシン向けである場合、モデルは現在のコンテナから移動されません。モデルは ADES 管理対象ホスト コンテナには表示されません。別の AIM ソリューションの例は Cluster Manager です。
  • モデルが存在し、他の AIM ソリューションがモデルを管理していない場合、モデルは ADES 管理対象ホスト コンテナに移動されます。
[情報]サブビュー
コンポーネント詳細画面のカスタマイズされたビューは、Active Directory および Exchange Server 環境内のコンポーネントに関する詳細情報を提供します。以下によって管理対象の Active Directory および Exchange Server 環境に固有の情報を表示できます。
ADES ホスト マネージャ(ADES AIM)サブビュー
ADES ホスト マネージャ(ADES AIM)レベルで提供されるビューを使用すると、以下の情報を表示できます。
  • ADES ホスト マネージャに固有の情報。エージェント バージョン、ポーリング間隔、ADES AIM ディスカバリのステータスなど。また、ADES AIM ディスカバリのポーリング間隔や開始など、ADES AIM の特定のオプションをこれらのビューから制御できます。
  • 管理に使用可能で、ADES AIM が実際に管理しているホストに関する情報。また、ADES AIM によってどのホストを管理するかを制御できます。
  • この単一の ADES AIM が管理している Active Directory および Exchange Server 環境内のすべてのホストに関する統合された情報。AIM が管理しているすべてのホストの情報が ADES AIM レベルのビューに結合されます。たとえば、サポートされている役割を果たすホストをすべてまとめて表示したり、ドメイン コントローラのリストを表示したりできます。この観点から、ADES AIM が管理しているホストに存在するすべてのメールボックス データベースのリストを表示することもできます。
以下の手順では、ADES ホスト マネージャ(ADES AIM)に関する情報を表示する方法について説明します。
以下の手順に従います。
  1. ADES ホスト マネージャ モデルを選択します。このモデルのデバイス タイプは「Active Directory and Exchange Server Host Manager」です。
    コンポーネント詳細画面には、選択した ADES ホスト マネージャの情報が表示されます。
  2. コンポーネント詳細画面の[情報]タブで、[Active Directory and Exchange Server (ADES) Management]サブビューを展開します。
    展開されたサブビューが、以下のように表示されます。
    AIM info views
Active Directory and Exchange Server (ADES)Management のサブビュー - ADES ホスト マネージャ(ADES AIM)
ADES ホスト マネージャ(ADES AIM)レベルで使用可能なサブビューは以下のとおりです。
注:
ADES ホスト マネージャ サブビューを使用してホスト情報を表示する場合、表示される[ホスト名]は ADES AIM によって提供される名前を反映します。この値は、
CA Spectrum
 によって選択され、階層およびトポロジのビューに表示されるモデル名とは異なることがあります。
CA Spectrum
 がどのように ADES Manager のモデル名を割り当てるかの詳細については、「モデルの命名」を参照してください。
  • 設定
    ADES ホスト マネージャに固有の情報を提供します。たとえば以下があります。
    • エージェントの ID、バージョン、およびステータス詳細。
    • ADES AIM ポーリング間隔および Windows イベント設定。このビューでこれらの設定を変更することもできます。「ADES AIM 設定オプションの更新」を参照してください。
    • ADES AIM インベントリが最後に更新されたときの日時。
    • 最後の ADES AIM ディスカバリが実行されたときの日時。このビューでは、「管理対象環境の更新」で説明したように、新しい ADES AIM ディスカバリを開始することもできます。
  • ホスト管理
    使用可能なホストに関する情報と、この ADES AIM が現在それらを管理しているかどうかを示します。
    • ユニバーサル ホスト テーブル
      この ADES AIM による管理に使用可能なすべてのホストと、それぞれのホストに定義されているサーバの役割をリスト表示します。このテーブルでは、どのホストを管理するかを制御できます。
      ユニバーサル ホスト テーブルの詳細については、「ADES AIM で管理するホストの指定」を参照してください。
    • 管理対象ホスト テーブル
      この ADES AIM が管理しているホストをすべてリスト表示します。読み取り専用の管理対象ホスト テーブルは、各ホストについて、AIM に固有のポーリングおよびステータス情報を提供します。
      注:
      ユニバーサル ホスト テーブルは、この AIM が管理
      できる
      ホストをすべてリスト表示します。管理対象ホスト テーブルは、この AIM が
      実際に
      管理しているホストをリスト表示します。
      管理対象ホスト テーブルの詳細については、「ADES AIM で管理するホストの指定」を参照してください。
  • データ可用性グループ(DAG)情報
    この ADES AIM が管理しているメールボックス ホストのメンバである DAG に関する読み取り専用情報を提供します。さまざまなサブビューがあり、次のように、それぞれ異なる観点から DAG 関連情報を表示します。
    • 一般的な DAG 設定の詳細(発生元および監視サーバの情報、使用されている圧縮と暗号化、およびその他のレプリケーション詳細)。
    • データベース情報(アクティブまたはパッシブ コピー ステータス、発行されたエラー メッセージ、最新のスナップショット、およびその他のバックアップ詳細)。
    • DAG ホストおよびネットワークの編成情報。
  • 役割情報
    サポートされているサーバ役割のそれぞれに固有の読み取り専用情報を提供します。ドメイン サービスの役割については、管理対象かどうかにかかわらず、すべてのドメイン コントローラがビューに含まれます。その他の役割については、この ADES AIM が管理しているホストのみが含まれます。
    注:
    指定された条件を満たすホストが少なくとも 1 つ存在する場合に限り、サブビュー テーブルにデータが含まれます。それ以外の場合、テーブルは空です。
個別ホスト サブビュー
管理対象の Active Directory および Exchange Server 環境内の個別のホストに関する情報を表示できます。個別のホストのビューには、ホストが提供するすべてのサーバ役割に固有の情報が表示されます。例として、Active Directory ホストのリアルタイム LDAP アクティビティ メトリックや、メールボックス ホストの DAG 情報があります。
以下の手順では、ADES Manager が監視している個別のホストの情報を表示する方法について説明します。
以下の手順に従います。
  1. ADES Manager が管理しているホストのモデルを選択します。モデルはナビゲーション画面の[エクスプローラ]タブにある Active Directory and Exchange Server Manager 階層の下に存在します。
    注: 
    CA Spectrum
    の標準的な方法を使用してホストを選択することもできます。リスト(たとえばコンテンツ画面の[リスト]タブ)やトポロジから選択する方法があります。
    コンポーネント詳細画面に、選択した Active Directory または Exchange Server ホスト モデルの情報が表示されます。
  2. コンポーネント詳細画面の[情報]タブで、[Active Directory and Exchange Server (ADES) Management]サブビューを展開します。
    展開されたサブビューが、以下のように表示されます。
    SPEC--Individual Host Subview--SCR
Active Directory and Exchange Server (ADES)Management サブビュー - 個別ホスト
以下のサブビューは個別のホストに使用可能です。
注:
個別のホスト サブビューを使用してホスト情報を表示する場合、表示される参照されたホスト名は ADES AIM によって提供される名前を反映しています。これらの値は、
CA Spectrum
 によって選択され、階層およびトポロジのビューに表示されるモデル名とは異なることがあります。
CA Spectrum
 がどのように ADES Manager のモデル名を割り当てるかの詳細については、「モデルの命名」を参照してください。
  • Active Directory NTDS パフォーマンス メトリック
    (ドメイン サービス ホストに対して) LDAP 操作、オブジェクト更新やレプリケーション、認証リクエストなどのアクティビティに関するパフォーマンス データを提供します。
  • データ可用性グループ(DAG)情報
    (メールボックス ホストに対して)選択したメールボックス ホストをメンバとする DAG に関する読み取り専用情報を提供します。情報にはアクティブまたはパッシブ ステータス、データ センター アクティブ化モード、および他の DAG 関連の詳細が含まれます。
  • 役割情報
    サポートされているサーバ役割の各々に固有の、以下のような読み取り専用情報を提供します。
    注:
    ホストがそれぞれの役割をサポートする場合に限り、サブビュー テーブルにデータが含まれます。