ランドスケープとは、1 つの SpectroSERVER が管理するネットワーク ドメインを表す CA Spectrum の用語です。ランドスケープは、特定の SpectroSERVER に属するモデル、関連付け、属性値、アラーム、イベント、統計から構成されます。ネットワークに含まれる各ランドスケープは一意で、各ランドスケープは一意のランドスケープ ハンドル（ID）によって識別します。OneClick コンソールで、ランドスケープ アイコンは各ランドスケープを表すことができます。ランドスケープ アイコンは、SpectroSERVER ナレッジ ベースをグラフィックで表したものです。

分散 SpectroSERVER （DSS）は、大規模ネットワークの部分に対して管理の分散を可能にする強力なモデリング機能です。作業は地理的に分散することも、1 つの物理的な場所で複数のサーバにわたって分散することもできます。DSS は、管理トラフィックが導入するネットワーク負荷を分散することによって、コンピューティング インフラストラクチャを管理するときに、CA Spectrum のパフォーマンスを改善できます。また、DSS はリモート ワークステーションに管理機能を委任することもできます。

DSS を使用すると、コンピューティング インフラストラクチャの統一表現を作成することができます。これは、それぞれにローカルの SpectroSERVER を持つ複数のランドスケープから構成されます。DSS 環境では、OneClick コンソールなどの SpectroSERVER クライアントは、複数の SpectroSERVER から情報に同時にアクセスできます。

CA Spectrum r10.2 を使用すると、容量の増加を選択し、膨大な数の少ないランドスケープを持つデバイスをモニタすることにより規模を拡張できます。（インストール中に）［巨大なランドスケープ ハンドル］タイプを使用して、（SpectroSERVER ごとに 100 万モデルを超える）膨大なモデル数をサポートできるランドスケープを作成できます。ランドスケープ ハンドルは、64 の倍数になります。このオプションは、新規インストールでのみ使用でき、新しい DSS 環境および新しい単一サーバのインストールに最も適しています。この機能は、アップグレードおよび移行のシナリオではサポートされません。現在は、SpectroSERVER ごとに最大 200 万モデルまで拡張することができます。 

DSS 環境全体で同じランドスケープ ハンドル タイプを使用する必要があります。つまり、インストール中に［巨大なランドスケープ ハンドル］タイプを選択した場合は、64 の倍数でランドスケープ ハンドルを割り当てる必要があり、［レガシー ランドスケープ ハンドル］タイプを選択した場合は、4 の倍数でランドスケープ ハンドルを割り当てる必要があります。

DSS を使用して複数のランドスケープをモデリングする場合、各ランドスケープのデータベースには同一のモデリング カタログを含める必要があります。1 つのランドスケープのモデリング カタログ内に存在するすべてのモデルは、他のすべてのランドスケープのモデリング カタログにも存在する必要があります。したがって、アドオン アプリケーションを 1 つのランドスケープにインストールする場合、同じアプリケーションがすべてのランドスケープにインストールされる必要があります。たとえば、VPN Manager を 1 つのランドスケープにインストールする場合は、VPN Manager をすべてのランドスケープにインストールします。

分散環境内のすべてのモデリング カタログの管理は、マスタ カタログの概念により簡易なものとなります。マスタ カタログは、ランドスケープ マップ内で他の SpectroSERVER を更新するように指定する SpectroSERVER です。変更が必要な場合は、マスタ カタログが変更されます。全体のマスタ カタログは、ランドスケープ マップ内の他のすべての SpectroSERVER に手動でコピーされ、すべての変更が反映され、モデリング カタログの一貫性が保持されます。