SpectroSERVER アラーム同期
内容
casp1032jp
内容
プライマリおよびセカンダリの
SpectroSERVER
は、アラーム情報を共有するために GAS (Global Alarm Service)接続を使用します。SpectroSERVER
はアラーム情報を使用して、アラームを同期します。この同期により、アラームの重複を防止できます。フォールト トレラント アラーム同期用オプションには、サービスおよびデバッグ ログ記録の有効化などがあります。.vnmrc ファイル内の設定によって、これらのオプションを制御します。詳細については、「フォールト トレラント アラーム サービス(.vnmrc)リソース」を参照してください。
相関が保持されないのは、セカンダリ
SpectroSERVER
上のアラームがイベントから作成されるのではなく生成されるためです。アラーム同期のプロセスは、同期がプライマリ
SpectroSERVER
からセカンダリ SpectroSERVER
か、セカンダリからプライマリかに応じて異なります。以下のセクションでは、これらの各シナリオについて説明します。プライマリからセカンダリ
SpectroSERVER
への同期SpectroSERVER
がセカンダリ SpectroSERVER
として実行されている場合、プライマリ SpectroSERVER
への GAS 接続を開こうとします。接続が成功すると、セカンダリ SpectroSERVER
はプライマリ SpectroSERVER
からアラーム更新を受信するために登録されます。セカンダリ サーバはプライマリへの接続を維持し、プライマリ サーバ上でアラーム更新が発生すると、その情報を受信し続けます。そうでない場合、プライマリ SpectroSERVER
がアクティブになるまで、セカンダリ SpectroSERVER
は 1 分間に 1 回、接続を試行します。注:
アラーム同期目的で、セカンダリ SpectroSERVER
がプライマリ SpectroSERVER
との接続を試行するには、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方で、フォールト トレラント アラーム サービスを有効にする必要があります。この機能を制御するには、.vnmrc ファイルで ftasv_enabled パラメータを使用します。詳細については、「フォールト トレラント アラーム サービス(.vnmrc)リソース」を参照してください。以下の図は、セカンダリ
SpectroSERVER
がプライマリ SpectroSERVER
からのアラーム更新をどのように処理するかを示しています。
- 新しいプライマリSpectroSERVERアラームは、セカンダリSpectroSERVERに追加され、「古い」としてマーキングされます。新しいアラームと既存アラームが同等の場合、新しいアラームによって既存アラームが置き換えられます。アラームが同等かどうかは、以下のパラメータを確認することで決定できます。
- Unique Alarm(ID)
- モデル ハンドル
- Probable Cause
- Alarm Discriminators
- プライマリSpectroSERVERからのアラーム属性更新は、セカンダリSpectroSERVER上の同じアラームに適用されます。アラームがプライマリSpectroSERVER上でクリアされると、セカンダリSpectroSERVER上でもクリアされます。
- isManaged 属性と isNotHibernating 属性は、メンテナンス モード アラーム同期用に更新されます。
セカンダリからプライマリ
SpectroSERVER
への同期障害または計画的メンテナンスの後にプライマリ
SpectroSERVER
がオンラインに復帰すると、セカンダリ SpectroSERVER
に接続し、利用可能なアラームをすべて取得します。最初の接続試行が失敗した場合、プライマリ サーバは同期のため、接続試行を複数回実行できます。プライマリ SpectroSERVER
の .vnmrc ファイル内にある ftasv_max_conn_retry_count および ftasv_conn_retry_interval パラメータで、試行の回数と頻度を制御します。詳細については、「フォールト トレラント アラーム サービス(.vnmrc)リソース」を参照してください。重要:
プライマリ サーバによる接続試行時に、セカンダリ SpectroSERVER
が動作していない場合、プライマリは同期試行を使い果たします。その結果、プライマリ起動時に遅延が発生します。この遅延はモデルのアクティブ化の前に発生するため、回避不能です。プライマリ サーバの起動時に、セカンダリ サーバが動作していることを確認することで、このような状況を回避します。また潜在的な遅延を縮小するため、再試行回数または再試行間隔を減らすこともできます。または、.vnmrc ファイルで ftasv_enabled パラメータを使用して、フォールト トレラント アラーム サービスを無効にできます。以下の図は、プライマリ
SpectroSERVER
がセカンダリ SpectroSERVER
への GAS 接続をどのように開き、すべてのアラームを取得するかを示しています。
接続確立後:
- プライマリSpectroSERVERはアラーム リストを取得した後、データベースにアラームを書き込みます。プライマリSpectroSERVERのスタートアップは続行し、これらのアラームはデータベースから読み取られます。
- セカンダリSpectroSERVERからのアラームにより、取得時にプライマリ データベースに格納されたアラームが置き換えられます。
- データベースから読み取られたアラームはすべて、正しいモデル上で処理され、アサートされます。
- プライマリSpectroSERVERのダウン中、セカンダリSpectroSERVERで生成された新しいアラームごとに、セカンダリ「アラーム セット」イベント(0x10714)が生成されます。
- プライマリSpectroSERVERのダウン中、セカンダリSpectroSERVERでクリアされたアラームごとに、セカンダリ アラーム クリア イベント(0x10715)が生成されます。
注:
青と灰色のアラームに対して、同期は発生しません。WA_Link モデルに対してではなく、茶色のアラームに対して、同期が発生します。WA_Link モデル例外は、茶色のアラームにのみ適用されます。同期失敗後:
- プライマリSpectroSERVERがセカンダリへの接続を試行している場合にアラーム同期が失敗すると、プライマリは起動しますが、イベントおよび重大アラーム(0x10c35)はプライマリ LocalLscpe モデル上で生成されます。イベントとアラームには、各試行の失敗理由が含まれています。アラーム同期が失敗した後、プライマリSpectroSERVERの実行を継続するには、オンライン バックアップを実行して、プライマリおよびセカンダリSpectroSERVERデータベースを同期します。