SpectroSERVER フォールト トレランスについて
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SpectroSERVER フォールト トレランスについて
フォールト トレランスを実現するには、指定されたランドスケープを管理する、複数の
SpectroSERVER
を必要とします。対象のランドスケープ用のデータベースのコピーは、SpectroSERVER
ごとにロードされます。ただし、アクティブなコピーは常に 1 つだけです。アクティブなデータベースを持った SpectroSERVER
は、プライマリ
と呼ばれます。非アクティブ データベースは、スタンバイ SpectroSERVER
SpectroSERVER
(セカンダリ SpectroSERVER
)上で実行されます。また、3 番目の SpectroSERVER
に、データベースの別の非アクティブ コピーをインストールすることもできます。プライマリ
SpectroSERVER
で障害が発生した場合、セカンダリ SpectroSERVER
上のデータベースがアクティブになり、セカンダリ SpectroSERVER
はネットワークの管理を開始します。プライマリ SpectroSERVER
に接続されているアプリケーションは自動的にセカンダリ SpectroSERVER
に切り替えられます。プライマリ SpectroSERVER
がサービスに復帰すると、アプリケーションは自動的にプライマリ SpectroSERVER
に切り替わり、セカンダリ SpectroSERVER
は再度非アクティブになります。注:
アプリケーションがセカンダリ SpectroSERVER
から実行されている場合、すべてのアプリケーションが、全機能を実行できるとは限りません。フォールト トレラント環境を設定する主な目的は、CA Spectrum
の完全なコピーを作成することではなく、ネットワークの監視が途切れないようにすることです。フォールト トレラント環境の
SpectroSERVER
の優先順位プライマリ、セカンダリ、および第 3 の
SpectroSERVER
が同じランドスケープを管理できるようにするには、これらのサーバがすべて同じランドスケープ ハンドルとモデリング カタログを持つ必要があります。サーバは優先順位の値で、相互に区別されます。1 番小さな値は、プライマリ SpectroSERVER
を示します。 SpectroSERVER
は、デフォルトの優先順位値 10 でインストールされます。セカンダリ サーバとして SpectroSERVER
を指定するには、これより大きな優先順位番号(20 など)を割り当てます。同様に、第 3 の SpectroSERVER
には、30 など、セカンダリより大きい優先順位を割り当てます。最初にフォールト トレラント環境を設定する際、SSdbload ユーティリティを使用してデータベースのコピーをスタンバイ
SpectroSERVER
にロードするときに、優先順位値を割り当てることができます。後から優先順位値を変更するには、[ロード済みランドスケープ]サブビューを使用することができます。ナビゲーション パネルでローカル ランドスケープを選択し、次に[コンポーネント詳細]パネルの[情報]タブを選択することで、このサブビューにアクセスします。
注:
[ロード済みランドスケープ]サブビューは、[SpectroSERVER
コントロール]サブビューとは異なります。ナビゲーション画面で VNM を選択し、次にコンポーネント詳細画面の[情報]タブを選択することで、[SpectroSERVER
コントロール]サブビューにアクセスします。SpectroSERVER
データ同期フォールト トレラント
CA Spectrum
環境では、アクティブなデータベースは常に 1 つだけです。そのため、新しいモデル、およびアクティブなデータベースの属性値への変更を反映するため、他のデータベースを定期的に更新する必要があります。このようなデータの同期は CA Spectrum
オンライン バックアップ機能によって実行されます。必要に応じて、または定期的なスケジュール間隔で、オンライン バックアップを実行できます。プライマリ SpectroSERVER
に対してオンライン バックアップを実行すると、現在のデータベースのバックアップ コピーが作成されます。オンライン バックアップを実行すると、指定した各セカンダリ SpectroSERVER
にコピーが自動的にロードされます。DSS 環境と同様に、フォールト トレラント環境の各
SpectroSERVER
には、同じモデリング カタログをインストールする必要があります。オンライン バックアップでは、現在のモデリング カタログがコピーされます。ただし、すべての .i ファイル、または個別の管理モジュールに関連付けられている他のエレメントがすべてコピーされるとは限りません。そのため、プライマリ SpectroSERVER
に新しい管理モジュールをインストールする場合は、セカンダリ SpectroSERVER
にも同じ新規管理モジュールをインストールする必要があります。注:
詳細については、「」を参照してください。セカンダリ
SpectroSERVER
がステータス情報を得るため、プライマリ SpectroSERVER
をポーリングする場合、<$SPECROOT
>/custom/Events ディレクトリで定義されている EventDisp ファイルと Alertmap ファイルは、フォールト トレラント サーバに伝達されます。フォールト トレラント アーカイブ マネージャのサポート
フォールト トレラント
SpectroSERVER
環境のセカンダリ SpectroSERVER
ホストでアーカイブ マネージャを実行できます。プライマリ アーカイブ マネージャがダウンしている場合、このセカンダリ アーカイブ マネージャが OneClick でイベントの状況を提供します。プライマリまたはセカンダリの
SpectroSERVER
は、以下の 2 つのシナリオでイベントをローカルに格納します。- プライマリ アーカイブ マネージャがダウンしていて、プライマリSpectroSERVERが実行されている場合。この場合、プライマリ アーカイブ マネージャが稼働するまで、プライマリSpectroSERVERは作成されたイベントをローカルに格納します。
- プライマリSpectroSERVERホスト自体がダウンしている場合。この場合、プライマリ アーカイブ マネージャが稼働するまで、セカンダリSpectroSERVERは作成されたイベントをローカルに格納します。
セカンダリ
SpectroSERVER
ホスト上でセカンダリ アーカイブ マネージャを開始でき、プライマリ アーカイブ マネージャがダウンしている場合に、作成されたイベントだけでなく履歴イベントも参照できます。セカンダリ アーカイブ マネージャを開始すると、プライマリ
SpectroSERVER
に対するクライアントとして動作し、作成されたイベントを受信および記録します。この動作は、プライマリ SpectroSERVER
とプライマリ アーカイブ マネージャの間の通常の接続には影響しません。プライマリ アーカイブ マネージャがダウンすると、OneClick はイベント データを提供するためにセカンダリ アーカイブ マネージャにフェールオーバします。プライマリ
SpectroSERVER
ホスト自体がダウンすると、セカンダリ SpectroSERVER
はイベントをローカルに格納するだけでなく、セカンダリ アーカイブ マネージャにイベントを転送します。プライマリ アーカイブ マネージャが稼働すると、セカンダリ SpectroSERVER
はローカルに格納されたイベントをすべて転送します。アーカイブ マネージャ データ同期
セカンダリ アーカイブ マネージャは、イベントの最適な同期を提供します。プライマリ アーカイブ マネージャとセカンダリ アーカイブ マネージャの間に発生するイベント同期はありません。セカンダリ アーカイブ マネージャが実行されており、
SpectroSERVER
に接続されると、生成されるすべてのイベントのコピーを受信します。セカンダリ アーカイブ マネージャがダウンしている場合、イベントはセカンダリ上に格納されません。この機能はプライマリ アーカイブ マネージャの機能とは明確に異なります。イベントは後でプライマリ アーカイブ マネージャに転送するために SpectroSERVER
によって格納されます。つまり、セカンダリ アーカイブ マネージャが初めて起動された場合、その DDM データベースにはイベントが含まれていません。プライマリとの同期も試行されません。セカンダリ アーカイブ マネージャが、.configrc で設定された MAX_EVENT_DAYS の日数実行されると、通常はプライマリ アーカイブ マネージャ データベースと同期がとれた状態になります。
セカンダリ
SpectroSERVER
が再起動しない場合のアラームの生成プライマリ
SpectroSERVER
のデータベースがセカンダリ SpectroSERVER
と同期すると、「セカンダリ サーバとの接続損失」イベント(0x00010c0e)とアラームが生成されます。セカンダリ SpectroSERVER
は、プライマリ SpectroSERVER
から新しいデータベースをロードするために停止しました。セカンダリ
SpectroSERVER
が再起動しない場合にのみアラームが生成されるように、このアラームの処理ルールを設定できます。EventPair ルールでは、「セカンダリ サーバとの接続損失」イベントが発生し、指定した時間内に「セカンダリ サーバへの接続確立」(0x00010c0f)イベントが発生しない場合、新規イベントを生成することを指定できます。次に、この新しいイベントが、セカンダリ
SpectroSERVER
がまだ停止していることを示すイベントとアラームを作成するように指定できます。以下の手順に従います。
- EventDisp ファイルをテキスト エディタで開きます。注:EventDisp ファイルは<$SPECROOT>/SS/CsVendor/Cabletron ディレクトリにあります。
- 「0x00010c0e E 50 A 2, 0x00010c0e」という行を探して、以下のように変更します。0x00010c0e R Aprisma.EventPair, 0x00010c0f,<numberofsecondstowait><generatedeventcode>
- <generatedeventcode><numberofsecondstowait>で指定した時間内にセカンダリSpectroSERVERが起動しない場合に生成されるイベント コードです。
- EventDisp ファイルに以下の行を追加します。<generatedeventcode>E 50 A 2, <generatedalarmcode>
- <generatedeventcode>セカンダリSpectroSERVERが起動しなかった場合に手順 2 で生成されたイベント コードです。「E 50」は、イベントがログ記録され、重大度の値が 50 であることを示します。「A 2」は、重大アラームが生成されたことを示します。<generatedalarmcode>は、このイベントに基づいて生成されるアラーム コードです。
- このアラームの想定される原因ファイルを作成し、データ同期後にセカンダリSpectroSERVERとの接続が再確立されていないことを示します。
注:
詳細については、「イベント設定」を参照してください。セカンダリ SpectroSERVER の準備状況レベル
セカンダリ
SpectroSERVER
は、3 レベルのいずれかの準備状況レベルにあると考えられます。準備状況は、サーバ設定とステータスによって決まります。準備状況レベルは、以下のように定義されます。- ホットセカンダリSpectroSERVERは稼働中で、すでにポーリングを行っているため、プライマリSpectroSERVERの障害時にただちに引き継ぐことができます。セカンダリSpectroSERVERをこの準備状況レベルに設定するには、「secondary_polling=yes」という行を .vnmrc ファイルに追加します。このステートメントにより、プライマリSpectroSERVERとの接続ステータスにかかわらず、スタンバイ サーバの起動時にポーリングとトラップの処理が常に開始されます。
- ウォームセカンダリSpectroSERVERは稼働中ですが、サーバが完全動作状態になるまで、少し時間がかかる可能性があります。セカンダリSpectroSERVERは、プライマリSpectroSERVERとの接続が失われるまで、ポーリングを開始しないように設定されています。たとえば、.vnmrc ファイルに secondary_polling エントリが設定されていない、またはこのエントリが no に設定されている場合などです。.vnmrc ファイル内に secondary_polling エントリがない、またはこのエントリが no に設定されている場合、セカンダリSpectroSERVERはスタンバイ モードのときにはトラップを処理しません。
- コールドセカンダリSpectroSERVERが稼働しておらず、プライマリSpectroSERVERの障害時に起動する必要があります。この場合、セカンダリSpectroSERVERがセカンダリ ポーリング用に設定されているかどうかは関係ありません。