特殊な属性記述子
casp1032jp
特殊な属性記述子
このセクションの前述のとおり、すべての属性は、
属性記述子
と呼ばれる 1 セットの特性によって説明されます。特殊化可能な属性記述子を以下に示します。これらは、任意のレベルの継承階層で変更できます。デフォルト値
属性の初期値。属性は、ベース モデル タイプからのそのデフォルト値を継承するか、またはそれ自身のデフォルト値を指定する(特殊化と呼ばれるプロセス)ことができます。後者の場合、特殊化されたモデル タイプから派生したモデル タイプはすべて、変更された属性値を継承します。
注:
モデル タイプのこの属性記述子を使用して、属性のデフォルト値を指定できますが、多くの場合、モデル内の属性の実際の値は異なります。外部属性([外部]フラグが有効な属性)は、指定された間隔でデバイスをポーリングするか、またはユーザ要求時に更新を行うことによってその値を管理するので、これは明らかに外部属性のケースです。[拡張]フラグ
[拡張]フラグ(拡張記述子フラグとも呼ばれる)は、たとえば、属性をポーリングする必要があるかどうかなど、属性の追加の特性を
SpectroSERVER
に通知します。ユーザは Model Type Editor を使用して、属性の拡張フラグを有効および無効にしますが、これらのフラグは
SpectroSERVER
によって使用されます。属性の[保証済み]フラグが無効な場合は、すべての Model Type Editor ユーザが拡張フラグを有効または無効にすることができます。[保証済み]フラグが有効な場合は、属性の作成に使用された以外の開発者 ID を持つユーザは、[拡張]フラグを有効にすることのみ可能で、無効にすることはできません。属性の作成に使用された開発者 ID を持つユーザは、いつでも[拡張]フラグを有効または無効にすることができます。
以下のリストでは、各拡張フラグについて説明します。
- メモリメモリに属性の値のコピーを格納します。SpectroSERVERが再起動されると、値はデフォルト値にリセットされます。メモリ内の値は保持されません。注:[共有]フラグまたは[グローバル]フラグのいずれかを設定した場合は、このフラグまたは[データベース]フラグのいずれかを設定する必要があります。
- データベースデータベースに属性の値のコピーを格納し、SpectroSERVERを再起動してもこの値が保持されるようにします。注:[共有]フラグまたは[グローバル]フラグのいずれかを設定した場合は、このフラグまたは[メモリ]フラグのいずれかを設定する必要があります。
- Polled属性をポーリング間隔でポーリングしてその値を更新するように、SpectroSERVERに通知します。このフラグは、[外部]フラグも設定されている場合にのみ意味を持ちます。属性に対して[メモリ]フラグも設定されている場合は、ポーリングによって取得された値はメモリにも格納されます。注:[共有]フラグを設定した場合、このフラグを設定することはできません。このフラグを設定した場合は、適切なポーリング グループに属性を割り当てる必要があります。ポーリング グループの属性はすべてまとめてポーリングされます。このフラグと[ログ記録]フラグの両方を設定した場合は、同様に[ポーリング]フラグと[ログ記録]フラグの両方が設定された他の属性と共にこの属性をグループ化する必要があります。
- ログ記録分散データ マネージャ(DDM)データベースに属性の値を記録します。このフラグを有効にした場合は、適切なポーリング グループに属性を割り当てる必要があります。ポーリング グループの属性はすべてまとめてログ記録されます。このフラグと[ポーリング]フラグの両方を有効にした場合は、同様に[ポーリング]フラグと[ログ記録]フラグの両方が有効になった他の属性と共にこの属性をグループ化する必要があります。注:ログ記録は、Poll_Log_Ratio 属性に格納されたユーザ指定の間隔で行われます。デフォルトでは、この属性はデバイス モデル タイプに対して 0 に設定されます。この設定では、CA Spectrumのネイティブ ログ記録方法が実質的に無効になります。デバイス、属性、およびポート統計のログ記録を必要とする場合は、ネイティブの方法(分散データ マネージャ(DDM)データベースに情報を書き込む方法)の代わりに[sslog の値をブックに割り当てます]を使用することが推奨されます。[sslog の値をブックに割り当てます]は、ASCII ファイルに統計を直接ログ記録できるようにするCA Spectrumコマンド ライン アプリケーションです。これにより、DDM データベースの負荷が軽くなり、データをエクスポートする必要がなくなります。同様に重要な点として、[sslog の値をブックに割り当てます]では、ログ記録するデータおよびログ記録の頻度をより詳細に制御できます。詳細については、「[sslog の値をブックに割り当てます]ユーザ」を参照してください。
管理対象デバイスがサポートするよりも新しいファームウェア バージョンに管理モジュールが基づいている場合、ポーリングおよびログ記録されるように設定された外部属性は、「noSuchName」エラーを返す可能性があります。不要なネットワーク トラフィックを減らすために、
CA Spectrum
は、このエラーを返す属性に対して通常のポーリングおよびログ記録を自動的に一時停止し、サポートされていないポーリング属性グループに属性を移動します。サポートされていないポーリング属性グループに属性が移動されると、
CA Spectrum
はイベント(0x10970)を生成します。デフォルトでは、このイベントはログ記録されず、アラームを生成しません。ただし、OneClick で[イベント設定]アプリケーションを使用して、このイベント処理を変更することができます。CA Spectrum
は、unsupported_attr_poll_interval によって指定された間隔で属性を読み取ろうとします。デフォルトでは、unsupported_attr_poll_interval の値は 12 時間です。この値は、パラメータおよび目的の間隔(秒単位)を CA Spectrum
の .vnmrc ファイルに手動で追加することにより変更できます。以前に「noSuchName」エラーをレポートしていた属性が正常なポーリングをレポートした場合、
CA Spectrum
はイベント(0x10971)を生成します。デフォルトでは、このイベントはログ記録されず、アラームをクリアしません。ただし、[イベント設定]アプリケーションを使用して、このイベント処理を変更することもできます。したがって、unsupported_attr_poll_interval では、
SpectroSERVER
を再起動する必要も、属性を持つモデルを破棄して再作成する必要もなく、属性に対する通常のポーリングおよびログ記録を自動的に再開できます。OID プレフィックスと OID 参照
OID プレフィックス記述子および OID 参照記述子は、[外部]フラグが有効な属性(すなわち、MIB のテーブル内の管理対象変数を表す属性)にのみ適用されます。
OID プレフィックス
は、変数が含まれる MIB テーブル内の列を指定します。OID プレフィックスを入力する場合は、ドット付き 10 進表記法を使用する必要があります。OID 参照
(インスタンス ID)は、列内の変数のインスタンスの定義に使用されるインデックスとして値が機能する属性の名前を指定します。OID プレフィックスが OID 参照と連結されて、監視される変数に対して完全なオブジェクト識別子(OID)が定義されます。例として、以下の図は、次の項目を使用して形成された OID を示しています。
- EnetPortColls の OID に設定された OID プレフィックス
- 内部属性の ID に設定された OID 参照。インスタンス ID を定義します。

注:
管理対象変数は、必ずしも OID 参照を必要とするとは限りません。[OID プレフィックス]フィールドには、インスタンス ID と共に完全な OID を入力できます。ポーリング グループ
属性が属するポーリング グループ。グループ内の属性はすべて、まとめてポーリングおよびログ記録されます。
SpectroSERVER
は、ポーリング可能な属性のグループをポーリング グループ別に、最低値を持つグループから一度に 1 つずつポーリングします。0 (ゼロ)~ 255 の数字を指定します。新しい属性または既存の属性に対して値を指定しない場合、属性には値 0 が自動的に指定されます。
属性がポーリングされるが、ログ記録されない(すなわち、[ポーリング]フラグは有効だが、[ログ記録]フラグが無効である)場合、ポーリング グループ内の属性の数に対する制限は、以下によって課される伝送長の制限のみです。
- 伝送プロトコル(イーサネット、FDDI など)
- 管理プロトコル(CA 固有、SNMP など)