mkmm を使用した VCD の作成

mkmm ツールを使用して、VCD を作成したり、VCD に 1 つまたは複数の拡張モジュールを追加したりできます。
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mkmm ツールを使用して、VCD を作成したり、VCD に 1 つまたは複数の拡張モジュールを追加したりできます。
システム環境
mkmm ユーティリティは、<
$SPECROOT
>/INSDK ディレクトリの最初にインストールされた場所に存在する必要があり、処理するインデックス ファイルが含まれるディレクトリから呼び出す必要があります。
構文
以下の構文レイアウトでは、利用可能なページの幅の制限内でサンプル テキストの内容全体を表示するために、行が折りたたまれています。実際に使用するときには、mkmm コマンド ライン エントリを 1 行で入力する必要があります。
mkmm [exts=<extlist>] [any=y/n] [vcd=<vcddir>] <indexFile> <indexFile> ...
Description
mkmm ツールでは、拡張モジュール インデックス ファイルを使用して VCD に拡張モジュールを追加します。そのためには、拡張モジュールの記述情報および同梱可能ファイルを VCD に転送する必要があります。VCD がまだ存在しない場合、mkmm は、VCD を作成します。VCD を使用して、既存の
CA Spectrum
インストール領域に VCD をインストールできます。mkmm の一度の呼び出しで、1 つの VCD に複数の拡張モジュールを追加できます。
mkmm ツールは、<
$SPECROOT
>/INSDK ディレクトリに格納されています。mkmm の簡単な使い方は、VCD に追加されるインデックス ファイルの名前を引数として使用して、コマンドとして実行することです。オプションの引数を使用すると、柔軟性が向上します。
mkmm がオプションなしで呼び出される場合は、以下のように、必要な構文と入力を識別する使用方法の概要を出力します。
Error: No arguments specified. Usage: mkmm [options] [indexFile] [indexFile] ... options: exts=<extlist> Specify filename extensions default: ".exe,,.cmd,.bat" any=(y|n) Create platform-neutral VCD default: n vcd=<vcdDirectory> VCD directory default: ./vcd required: indexFile Index file
mkmm ツールによって作成された VCD は、すぐにインストールすることはできません。代わりに、mkcd ツールを使用して VCD にバージョン番号を追加する必要があります。
環境変数
mkmm を呼び出す前に、インデックス ファイルに明示的に含まれている任意の環境変数をエクスポートする必要があります。また、インデックス ファイルが環境変数を参照するデフォルト値を使用する場合、mkmm を起動する前に、参照される環境変数をエクスポートする必要があります。
mkmm は、VCD の場所を特定するために $VCD 環境変数を使用する場合があります。詳細については、コマンド ライン オプションに関する次のセクションの vcd=<
vcddir
> エントリの説明を参照してください。
入力ファイル
mkmm では、以下の入力ファイルを使用します。
  • インデックス ファイル
    インデックス ファイルで指定された拡張モジュールごとに、mkmm はインデックス ファイル <moduleName>.i を読み取ります。
  • 同梱可能ファイル
    mkmm ツールは、処理対象の各インデックス ファイルの file: および head: エントリに記載されている各同梱可能ファイルを読み取ります。
  • mkmm.sys
  • mkmm.loc
    mkmm ツールは、mkmm.sys および mkmm.loc を読み取って、
    CA Spectrum
    拡張モジュールのインデックス ファイルで有効なファイル タイプのセットを決定します。また、このツールは、これらのファイル タイプに関連付けられているデフォルト特性(ソース ディレクトリ、ターゲット ディレクトなどを含む)を読み取ります。
コマンド ライン オプション
mkmm ツールでは、以下のオプションを使用できます。組み合わせて使用できる属性と、相互に排他的な属性があることに注意してください。
  • any=n
    (デフォルト) VCD に追加される拡張モジュールを、VCD から現在の
    CA Spectrum
     プラットフォーム上にのみインストールできます。
    このオプションは、移植性がない拡張モジュール(つまり、サポートされるすべての
    CA Spectrum
     プラットフォーム間で移植できない同梱可能ファイルが含まれる拡張モジュール)に対して使用する必要があります。
    複数のプラットフォーム上に移植性がない拡張モジュールを配布するには、SEI ツールキットをインストールし、各プラットフォームで mkmm を実行する必要があります。
  • any=y
    VCD に追加されるプラットフォーム非依存の拡張モジュールを、VCD から任意のサポートされる 
    CA Spectrum
     プラットフォーム上にインストールできます。
    このオプションは、移植可能な拡張モジュール(つまり、サポートされるすべての
    CA Spectrum
     プラットフォーム間で移植可能な同梱可能ファイルが含まれる拡張モジュール)に対して使用する必要があります。
    このオプションを使用して移植性がない拡張モジュールを配布した場合は、インストールが失敗するか、または製品に障害が発生します。
  • exts=
    <extlist>
    同梱可能ファイルを検索するときに、ファイル名拡張子の <extlist> リストを使用します。デフォルトでは、<extlist> は「,.exe,.cmd,.bat」です。
    ファイル名拡張子のリストを使用すると、プラットフォーム間のインデックス ファイルの移植性を高めることができます。
  • <indexFile>
    拡張モジュール <indexFile> を VCD に追加します。<indexFile> は、拡張モジュール(たとえば、JOE)またはそのインデックス ファイル(たとえば、JOE.i)名前です。いずれの場合も、mkmm はインデックス ファイル <indexFile>.i および拡張モジュール <indexFile> を VCD に読み込みます。
    mkmm のコマンド ラインで複数の <indexFile> オプションを指定することにより、VCD に複数の拡張モジュールを追加できます。
  • vcd=
    <vcddir>
    ディレクトリ <vcddir> の VCD に拡張モジュールを追加します。
    このオプションを省略すると、mkmm はエクスポート環境変数 $VCD から VCD ディレクトリを取得します。$VCD が設定またはエクスポートされていない場合、mkmm は VCD ディレクトリとして ./vcd を使用します。VCD ディレクトリに VCD がない場合は、mkmm は新しい VCD を作成します。
出力ファイル
mkmm ツールは、以下のファイルを作成します。
  • エラー ファイル
    拡張モジュール <
    mmname
    > を VCD に追加するときに mkmm によって生成されたエラーは、<
    mmname
    >.err ファイルに保存されます。
  • 警告ファイル
    拡張モジュール <
    mmname
    > を VCD に追加するときに mkmm によって生成された警告は、<
    mmname
    >.warn ファイルに保存されます。
  • VCD
    mkmm ツールは、存在しない場合は VCD 領域を作成し、すでに存在する場合は VCD 領域に拡張モジュール ファイルを追加します。
終了ステータス
mkmm がそのコマンド ラインで指定されたすべてのインデックス ファイルの拡張モジュールを VCD に正常に追加できた場合は、終了ステータス 0 を返します。それ以外の場合は、終了ステータス 1 を返します。
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