OneClick での標準プロトコル情報へのアクセス
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casp1032jp
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このセクションでは、OneClick で標準ベースのアプリケーション情報にアクセスする方法について説明します。デバイスの[情報]タブから、または[ロケータ]タブの検索機能を使用して、アプリケーション モデルとその関連情報にアクセスできます。
[情報]タブを使用した標準ベース情報へのアクセス
モデリングしたデバイスに応じて、コンポーネント詳細画面の[情報]タブから、さまざまな OneClick サブビューを利用できます。これらのサブビューから、アプリケーション モデルの情報を表示できます。
特定のデバイス モデルから標準ベース情報にアクセスする方法
- RFC 情報を表示するデバイスを選択します。
- コンポーネント詳細画面の[情報]タブで、確認する情報を含むサブビューを展開します。デバイスがモデリングされたときにサポートされていた MIB 標準に応じて、さまざまなサブビューが利用できます。
ロケータでの検索
[ロケータ]タブの検索機能を使用してアプリケーション モデルを検索し、続いてアプリケーション モデル情報を表示できます。検索結果はコンテンツ画面の[結果]タブに表示されます。結果リストで選択したアプリケーション モデルの詳細情報が、コンポーネント詳細画面に表示されます。
アプリケーション モデルの検索
表示するアプリケーション モデルでアクセスするデバイスがわからない場合は、[ロケータ]タブの検索機能を使用して、作成されてアクセス権があるすべてのアプリケーション モデルをリストできます。
注:
分散 SpectroSERVER (DSS)環境で作業している場合、検索の種類によっては、[検索するランドスケープの選択]ダイアログ ボックスから検索に含めるランドスケープを選択する必要があります。ロケータ検索を使用してアプリケーション モデルにアクセスする方法
- ナビゲーション画面の[ロケータ]タブをクリックします。
- [ロケータ]タブの[名前]列で[アプリケーション モデル]をクリックして展開し、以下のいずれかの操作を行います。
- [すべてのアプリケーション モデル]をダブルクリックします。
- [すべてのアプリケーション モデル]をクリックし、[新しい検索を作成します]ボタンをクリックします。
- 実行する検索のタイプに応じて、プロンプトが表示された場合は追加情報を入力し、[OK]をクリックします。追加の入力が必要ではない場合、検索はすぐに実行され、検索結果がコンテンツ画面の[結果]タブに表示されます。
- 検索を絞り込むには、[結果]タブの結果リストの上部にある[フィルタ]ボックスに追加の条件を入力します。たとえば、リピータ アプリケーションを検索する場合は、[フィルタ]ボックスに「1516」と入力します。これにより、モデル タイプ名が「rfc1516App」のリピータ モデルが検索されます。また、[フィルタ]ボックスに「repeater」と入力すると、名前が「<device_name>_SNMP-Repeater」のリピータ モデルが検索されます。[結果]タブがリフレッシュされ、[フィルタ]ボックスの条件に一致するモデルのみが表示されます。
- [結果]タブのリストで、詳細を表示するアプリケーション モデルを選択します。[コンポーネント詳細]ビューに、選択したアプリケーション モデルの詳細が表示されます。
- 選択したアプリケーション モデルに固有の情報を確認するには、[コンポーネント詳細]ビューで使用可能なタブのいずれかをクリックします。
注:
ロケータ検索機能の詳細については、「OneClick の使用」を参照してください。リンク集約の管理
IEEE 802.3ad ベースのリンク集約を使用すると、2 つ以上のリンクをまとめてリンク集約グループ(LAG)を形成することができ、MAC クライアントは LAG を単一のリンクと見なします。CA Spectrum では、以下の機能を備えた LACP (Link Aggregation Control Protocol)をサポートしています。
- ロケータでの検索
- スポットライト ビュー
- しきい値アラーム
LACP OneClick ビュー
LACP ポート集約テーブルには、デバイスに関連付けられたすべての集約ポートのリンク集約制御設定情報が含まれています。
LACP ポート集約テーブルでは、以下の属性を使用できます。
- アグリゲータ IDID 番号をベース ポート番号またはアグリゲータの最小番号として示します。各アグリゲータには ID 番号が必要です。たとえば、ポートが 12、16、および 17 のアグリゲータには、ベース ポート番号である ID 番号 12 を割り当てる必要があります。
- アクター ポートアクターによってポートに割り当てられ、符号なし整数としてエンコードされたポート番号を示します。
- パートナー ポートパートナーによってポートに割り当てられたリンクに関連付けられ、符号なし整数としてエンコードされたポート番号を示します。
- アクター MAC アドレス集約ポートが含まれるシステムのシステム ID の値を定義します。デフォルト:6 桁の MAC アドレスです。
- パートナー MAC アドレス集約ポート プロトコルの現在の値を表します。デフォルト:6 桁の MAC アドレスです。
- アクター ポートの動作状態LACPDU (Link Aggregation Control Protocol Data Unit)のアクターによって送信された Actor_State の運用上の値を示します。
- パートナー ポートの動作状態プロトコル パートナーによって送信され、最後に受信した LACPDU の Actor_State の現在の値に対応する 8 ビットの文字列を示します。アクティブなプロトコル パートナーが存在しない場合、この値は、手動で設定された aAggPortPartnerAdminState 値を反映している可能性があります。
- アクター ポートのシステム優先度アクター システム ID に関連付けられている優先度の値を定義します。デフォルト:2 桁の MAC アドレスです。
- パートナー ポートのシステム優先度プロトコル パートナーのポート優先度の現在の管理値を示します。
- 個別ポートまたは集約ポート集約ポートのブール値を表します。この値は、集約ポートが集約できるか(TRUE)、または個別リンクとしてのみ動作することができるか(FALSE)を示します。
以下の図に、OneClick で利用可能な LACP ポート集約テーブルを示します。

ポート チャネル集約は、OneClick の[インターフェース]タブに表示されます。ポート チャネルは、[インターフェース]タブに、集約イーサネット インターフェースのサブインターフェースとして表示されます。LACP で設定されたポート チャネルのタイプは ieee8023adLag です。
以下の図に、LACP 用に設定されたデバイスの[インターフェース]タブを示します。

LACP 設定に加えて VLAN タグ付けが有効になっている場合、ポート チャネルは個別に表示され、OneClick の[インターフェース]タブで集約イーサネット インターフェースのサブインターフェースとしては表示されません。
以下の図に、VLAN タグ付けが有効な場合の[インターフェース]タブを示します。

LACP ロケータ検索
[ロケータ]タブの検索機能を使用して、LACP で設定されているデバイスと、LACP に関連付けられているアプリケーション モデルを検索できます。検索結果はコンテンツ画面の[結果]タブに表示されます。結果リストで選択したアプリケーション モデルの詳細情報が、コンポーネント詳細画面に表示されます。ナビゲーションの[ロケータ]タブから、LACP ロケータ検索にアクセスします。
以下の手順に従います。
- CA Spectrum OneClick コンソールを開きます。
- ナビゲーション画面で、[ロケータ]タブをクリックします。[検索オプション]ウィンドウが表示されます。
- [デバイス]、[アプリケーションをサポート]、および[LACP]を選択します。LACP ロケータ検索の結果は、コンテンツ画面に表示されます。
スポットライト ビュー
OneClick のスポットライト機能を使用して、ネットワーク上の LACP で設定されたデバイスを表示できます。
以下の図は、スポットライト ビューで利用可能な[LACP デバイス リスト]オプションを示します。

リストされたアイテムがネットワーク上で有効化され、設定されている場合に、強調表示することができます。[トポロジ]ツールバーにある[スポットライト ビュー]ボタンをクリックし、[LACP デバイス リスト]オプションを選択すると、LACP で設定されたデバイスを表示できます。
LACP しきい値の計算
Spectrum は、重大、メジャー、マイナーなど、LACP ポート チャネル モデル上でさまざまな LACP しきい値違反アラームを生成します。LACP の論理ポートに集約されたすべての物理インターフェースがしきい値の計算に関与します。このしきい値アラームを使用して、LACP の集約グループ内にある物理インターフェースの使用状況を知ることができます。
LACP しきい値は、集約されたインターフェースの IfOperStatus に基づいて計算されます。IfOperStatus にアクセスするには、管理リンク(外部属性 ifAdminStatus に基づく)のステータスを UP にする必要があります。
down/totallinks
しきい値の比較中に、以下のシナリオが考慮されます。
- LACP_IF_Port 属性が 0 以外で 100 を超えない値に設定されている場合、しきい値の比較時に以下の属性が使用されます。
- LACP_Critical_Threshold = 0x2202c0
- LACP_Major_Threshold = 0x2202bf
- LACP_Minor_Threshold = 0x2202be
- LACP_IF_Port 属性が 0 または 0 未満または 100 より大きい値に設定されている場合、しきい値の比較中に以下の VNM 属性値が使用されます。
- Critical_Threshold = 0x0001321e
- Major_Threshold = 0x0001321d
- Minor_Threshold = 0x0001321c
- すべての LACP ポート レベル属性が 0 に設定されており、VNM LACP しきい値属性が 100 より大きい値に設定されている場合、しきい値は計算されません。
LACP ポートの状態相関
CA Spectrum 10.2.2 以降、LACP しきい値違反アラーム機能が拡張され、無効なリンクに対して(ポートおよびポート チャネルに)複数の独立したアラームが発生するのを防ぎます。この拡張機能により、LACP 集約に含まれるポートで生成されたアラームは相互に関連し、抑制されます。LACP しきい値違反アラームのみが、ポート チャネルで生成されます。ポートで生成されるアラームは抑制され、兆候として表示されます。
トラブルシューティング
症状
LACP ポート集約テーブルに、デバイスに関連付けられたすべての集約ポートのリンク集約制御設定情報が含まれていません。
対策
- IEEE8023-LAG-MIB 内の dot3adAggPortAggregateOrIndividual テーブルの値を確認します。これは、ポートが LACP チャネルに接続されているかどうかを示します。ポートが LACP チャネルに接続されている場合、値は TRUE になり、そうでない場合は FALSE になります。
- IEEE8023-LAG-MIB 内の dot3adAggPortAttachedAggID テーブルの値を確認します。Spectrum では、このテーブルを使用して、集約されたポートの詳細情報を取得します。
症状
Cisco デバイスで、LACP ポート チャネル タイプが間違って表示されます。OneClick の[インターフェース]タブで、ieee8023adLag ではなく propVirtual として表示されます。
対策
.vnmrc ファイルで「IsLACP_PropVirtual=true」 を設定し、デバイスを削除してから再検出します。複数のデバイスがある場合は、LACP 移行スクリプトを使用します。症状
LACP が設定されたポート チャネルで Lacp_HASPART の関連付けが正しく作成されません。 対策
デバイス上で LACP が正しく設定されているかどうか、および IEEE8023-LAG-MIB 内の dot3adAggPortAttachedAggID テーブルの値が正しいかどうかを確認します。Spectrum では、このテーブルを使用して、集約されたポートの詳細情報を取得します。症状
LACP しきい値違反アラームが正しく生成されません。 対策
LACP が設定されたポート チャネルで Lacp_HASPART の関連付けが正しく作成されているかどうかを確認します。以下の間に作成された Lacp_HASPART の関連付けが存在する必要があります。 i)デバイス(左のモデル ハンドル)およびポート チャネル(右のモデル ハンドル)。
ii)ポート チャネル(左のモデル ハンドル)および集約された物理インターフェース(右のモデル ハンドル)。
症状
[リンク情報]タブにすべてのリンクが正しく表示されていません。 対策
デバイスの CDP/LLDP が正しく設定されているかどうかを確認します。たとえば、LLDP が設定されている Juniper デバイスの場合に、Spectrum がチェックする OID を以下に示します。 1.0.8802.1.1.2.1.3.7.1.2 (lldpLocPortIdSubtype)
1.0.8802.1.1.2.1.3.7.1.3 (lldpLocPortId)
1.0.8802.1.1.2.1.3.7.1.4 (lldpLocPortDesc)
診断/ログ
上記のトラブルシューティングで問題を解決できない場合は、以下のログ記録を有効にします。
- .vnmrc ファイルに設定 lacp_debug=true を追加して、SpectroSERVER での LACP ログ記録を有効にします。この変更には、SpectroSERVER の再起動が必要です。上記のログ記録を有効にしたら、問題を再現して VNM.out ファイルを収集します。
- 問題のあるデバイスに関連付けられた LACP アプリケーション モデルの属性ダンプを取得します。関連付けられた LACP アプリケーション モデルを検索するには、[Locator Search (ロケータ検索)]->[アプリケーション モデル]->[デバイス名]をクリックします。デバイスに関連付けられているアプリケーション モデルがリスト表示されたら、802dot3adApp でリストをフィルタします。
LACP が有効なインターフェース モデルの再設定
CA Spectrum 9.3 を CA Spectrum 10.0 にアップグレードする場合、LACP モデリングでは、影響を受けるモデルの削除と再検出が必要になります。 影響を受けるモデルを手動で削除して再検出する必要がある問題を解決するには、RecreateLACPModels.pl スクリプトを実行します。これにより、LACP が設定されたデバイスは問題なく移行されます。
recreatelacpmodels.plをクリックして、このページに添付されている RecreateLACPModels.pl スクリプトをダウンロードします。
このスクリプトを使用して以下を実行します。
1) LACP mib (IEEE8023-LAG-MIB)を読み取って、LACP が設定されたデバイスを識別します。
2) LACP が設定されたインターフェース/ポート チャネルを削除し、正しくモデリングします。
移行後に、以下の手順に従ってスクリプトを実行します。
- ダウンロードされたスクリプトを $SPECROOT にコピーします
- $SPECROOT\SS にある .vnmrc ファイルで「IsLACP_PropVirtual=true」を設定します
- スクリプトを手動で実行するには、SpectroSERVER がインストールされている bash プロンプトに接続します
- $SPECROOT ディレクトリに移動します(cd /c/win32app/Spectrum)
- Perl を使用して、スクリプト(RecreateLACPModels.pl)を実行します
RecreateLACPModels.pl コマンドのサンプル出力を以下に示します。
