ライブ パイプと障害管理
内容
casp1032jp
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ライブ パイプ機能を使用すると、個別のリンクのポート ステータス監視を有効にし、ステータス カラー インジケータを使用してリンクのステータスを表示できます。リンクとは、
CA Spectrum
によってポート レベルに解決済みの 2 つのデバイス間の接続です。ライブ パイプは、リンクの両端の 2 つの解決済みポートを組み合わせた状態色で表示されます。パイプが削除されると、
CA Spectrum
によってその基になる関連付け(links_with や connects_to など)もすべて削除されます。削除されるパイプが複数のリンクを表している場合、CA Spectrum
によって削除を確認するプロンプトが表示されます。システム レベルでのライブ パイプの有効化または無効化
システム レベルのライブ パイプは、デフォルトで有効です。ライブ パイプがシステム レベルで有効になっていない場合、個々のリンクでライブ パイプを有効にすることはできません。
システム レベルでライブ パイプを有効または無効にする方法
- VNM モデルの[情報]タブで、[ライブ パイプ]サブビューを展開します。
- [ライブ パイプ]フィールドの[設定]をクリックし、必要に応じてドロップダウン リストから[有効]または[無効]を選択します。
個々のリンクでのライブ パイプの有効化または無効化
個々のリンクのライブ パイプは、デフォルトで無効です。個々のパイプはすべて、ライブ パイプが有効になるまではゴールドまたはシルバーで表示されます。個々のライブ パイプが有効になると、リンクを構成する 2 つのポートの ok_to_poll 属性(0x11dd8)に「はい」が設定されます。ok_to_poll に「はい」が設定され、「ポート ステータス ポーリング条件」で説明されているポート ステータス ポーリング条件が満たされている場合は、リンクされたポートのステータスが監視されます。
個々のリンクのライブ パイプを有効にすることができます。
以下の手順に従います。
- ライブ パイプとして有効にするリンクを右クリックし、[ライブ リンクの有効化/無効化]を選択します。
- 有効にするリンクのチェック ボックスをオンにして、[OK]ボタンをクリックします。[ライブ リンクの有効化/無効化]ダイアログ ボックスが閉じます。選択したリンクがライブ パイプとして有効になります。
ポート アラームの受信
ポート モデルのアラームを受信するには、以下の条件が満たされる必要があります。
- システム レベルでライブ パイプが有効であること
- ポートが構成するリンクのライブ パイプが個別に有効であること
リンクのもう一端がモデリングされていなくても、MIB-II ifOperStatus 属性にウォッチを設定することによってリンクのステータスが変化する場合は、アラームが生成されます。アラームが生成されるのは、ifOperStatus 属性が 1 以外の値になった場合です。この方法を使用すると、ポートを意図的にダウンさせた場合(ifAdminStatus 属性に OFF が設定されている場合)でもアラームを生成できます。
MTE を使用して、ポート モデル タイプの ok_to_poll にデフォルト値を設定できます。ポート間に接続が確立すると、ユーザの指定に応じてパイプが自動的にライブ パイプになるように、
CA Spectrum
は両方のポートの ok_to_poll 属性に MTE で設定されたデフォルト値を設定します。接続が削除されても、ok_to_poll の値は MTE で設定されたデフォルト値のまま変わりません。CA Spectrum
は、リンク ステータスが変化したことを検出すると、リンクを構成する 2 つのポートで「ポート ステータスのイベントとアラーム」で説明されているイベントとアラームのいずれかを生成し、ライブ パイプの色をその新しいステータスを反映した色に変更します。ポート ステータス監視設定
以下の設定を使用して、ライブ パイプのサービスを制御できます。これらの設定は、VNM モデルの[情報]タブの[ライブ パイプ]サブビューに表示されます。
注:
このセクションで説明されている設定は、ライブ パイプに関連付けられているポートだけでなく、CA Spectrum
全体のポート ステータス監視に適用されます。- ライブ パイプこのオプション(グローバル)を無効にすると、SpectroSERVERのすべてのパイプがオフになり、パイプに関連付けられているすべてのポートについてステータスのポーリングが実行されません。ただし、PollPortStatus 属性に TRUE が設定されているポートには、ステータスの変化を調べるためのポーリングが行われます。属性 ID:0x11df9
- リンクされたポートのアラームこのオプションに「はい」を設定すると、良好ステータスのポートが不良または到達不可のポートにリンクされた場合に、グレー アラームが生成されます。属性 ID:0x11fbd
- リンクされたポートのアラームを抑制このオプションに「はい」を設定すると、不良ステータスのポートでは、リンクされているポートまたは接続されているデバイスが不良または到達不可な場合はレッド アラームが抑制され、グレー アラームが生成されます。リンクを構成するポートのうち、レッド アラームは一方でのみ生成されます。もう一方はグレー アラームが生成されます。属性 ID:0x11fbe
- ポート常時ダウンの場合のアラームを抑制有効にすると、で最初にモデリングされてから常にダウンしているポートについて、CA SpectrumCA Spectrumはレッド アラームを抑制し、グレー状態を生成します。属性 ID:0x12a03
注:
ポートの ok_to_poll 属性と PollPortStatus 属性に両方とも「FALSE」が設定されている場合、ポート ステータス アラームは CA Spectrum
によってすべて自動的にクリアされます。物理接続と論理接続の監視
CA Spectrum
では、ライブ パイプによって論理接続として解決されている、マルチリンク バンドルの関連する物理接続を監視できます。論理接続でライブ パイプが有効な場合、片側のマルチリンク バンドルの物理ポートがポーリングされます。ライブ パイプが無効な場合、関連する物理ポートのポーリングは行われません。注:
MultiLinkVirtualIfTypes 属性(0x12e3d)に、CA Spectrum
が関連する物理接続をポーリングする必要があるマルチリンク バンドルを表す ifType 値のリストを設定することが必要になる場合があります。この属性には、pppMultilinkBundle (108) ifType が事前設定されています。物理接続が 1 つダウンすることによって複数のアラームが生成されるのを防ぐために、
CA Spectrum
では片側のマルチリンク バンドルでのみ物理接続がポーリングされます。ポーリングされる側は、論理接続の重大度(0x1290c)属性を読み取り、より高い値を持つ側を選択することによって決定されます。値が等しい場合は、モデル ハンドルが最も小さい接続がポーリングされます。また、ポーリングされる側の物理ポート モデルの NetworkLinkType 属性(0x12a79)に、マルチリンク仮想インターフェースの NetworkLinkType 属性と同じ値が設定されます。片側のマルチリンク バンドルで未解決物理ポートをポーリングすることによって、以下に示すようにアラームが生成されます。
- マルチリンク バンドルを構成する物理接続が 1 つダウンするたびに、物理ポート モデルでアラームが生成されます。
- 論理接続がダウンし、関連する物理接続が少なくとも 1 つ稼働中の場合、マルチリンク仮想インターフェース モデルでアラームが生成されます。
- すべての物理接続がダウンし、論理接続もダウンしている場合、論理インターフェースは抑制状態(グレー)になります。
注:
ポーリングされていない側の物理ポートは、別のタイプの監視方法が有効になっている場合を除いて、常にグリーン状態のままです。例: 物理接続と論理接続の監視
以下の例では、2 つのデバイスが、3 組の物理ポート リンクで構成されるマルチリンク バンドル経由で接続されています。「O」は物理ポート、「o」は論理インターフェースを表します。マルチリンク バンドル間の論理接続では、ライブ パイプが有効になっています。O1a と O2a、O1b と O2b、O1c と O2c の間にそれぞれ物理接続が存在しますが、これらの接続は
CA Spectrum
では解決されません。マルチリンク間の論理接続でライブ パイプが有効な場合、o1 の重大度(10)が o2 の重大度(5)よりも大きいので、デバイス 1 の 3 つの物理ポート(O1a、O1b、O1c)もポーリングされます。
O1a と O2a の間の物理接続がダウンすると、ポート O1a ではアラームが生成されますが、ポート O2a はグリーンのままです。

3 つの物理接続がすべてダウンすると、O1a、O1b、O1c の各ポートではアラームが生成されますが、O2a、O2b、O2c の各ポートはグリーンのままであり、o1 と o2 の論理接続は抑制状態になります。
