影響度を決定する方法
どのデバイスおよびインターフェースのアラームが LSP に最大の影響を与えるかを判断するのは難しい場合があります。これは、LSP パス内でデバイスまたはインターフェースがどのように使用されているかによって影響度が異なるためです。たとえば、LSP のプライマリ パスに使用されているデバイスの問題は、セカンダリ パス内のデバイスの問題よりもはるかに重大です。
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どのデバイスおよびインターフェースのアラームが LSP に最大の影響を与えるかを判断するのは難しい場合があります。これは、LSP パス内でデバイスまたはインターフェースがどのように使用されているかによって影響度が異なるためです。たとえば、LSP のプライマリ パスに使用されているデバイスの問題は、セカンダリ パス内のデバイスの問題よりもはるかに重大です。
MPLS Transport Manager の影響度システムの目標は、LSP に関してデバイスおよびインターフェースの停止を評価およびランク付けすることです。たとえば、あるデバイス停止が多数の LSP に影響を与えるとします。すべての LSP が同等であると仮定すると、そのようなデバイス停止は、1 つの LSP にのみ影響を与えるデバイス停止よりも重大となります。
注:
影響度計算で MPLS Transport Manager は、ある LSP を他の LSP よりも重要であるとして優先順位を付けることはありません。SLA に優先順位が付けられている場合は、CA Spectrum の外部での SLA データを考慮して、アラームの優先度を再計算する必要がある可能性があります。LSP に影響を与えるアラームに優先順位を付けるには、以下の状況に対して影響度加重を割り当てます。
- すべての LSP パスがダウンしている
- LSP がセカンダリ パスの使用からプライマリ パスの使用に切り替えられた
- 少なくとも 1 つのセカンダリ LSP パスがダウンしている
このような状況が発生した場合、対応する影響度加重が、デバイスまたはインターフェースのアラームの合計影響度値に加算されます。最大の合計影響度加重を持つモデルは、どのアラームが MPLS 環境内の LSP に最大の影響を与えるかを示します。
注:
デバイスおよびインターフェース アラームのみが、影響度加重情報を提供します。パス、LSP、および LspHead に対するアラームには LSP 影響度値はありません。以下の例は、デフォルトの影響度加重値を使用している場合に、LSP で使用されるダウン中のデバイスの LSP 影響度加重を MPLS Transport Manager が計算する方法を示しています。
- デバイス A は、LSP 1 のみのプライマリ パスで使用されます。このデバイスがダウンした場合、LSP 1 はセカンダリ パスに切り替えます。デフォルトの切り替え LSP 加重値(10)が、デバイス アラームの合計影響度値に加算されます。この状況で加算される合計 LSP 影響度値は 10 です。
- デバイス B は、LSP 1 の 2 つのセカンダリ パスで使用されます。デバイスが2 つのセカンダリ パスに表示されていても、デフォルトのリスク LSP 加重値(5)が1 回のみ加算されます。LSP あたり 1 つの値(常に最も重大な影響加重度値)のみがカウントされます。したがって、この状況で加算される合計 LSP 影響度値は 5 です。
- デバイス C は、LSP 1 および LSP 2 のセカンダリ パスで使用されます。デフォルトのリスク LSP 加重値(5)が、デバイス アラームの合計影響度値に 2 回(影響を受けた LSP ごとに 1 回)加算されます。したがって、この状況で加算される合計 LSP 影響度値は 10 です。
- デバイス D は、LSP 1 のプライマリ パスおよび LSP 2 の 1 つのセカンダリ パスで使用されます。LSP 1 は、影響を受けないセカンダリ パスに切り替えられ、切り替え LSP 加重に対する影響度加重(10)が加算されます。影響を受けた LSP 2 のセカンダリ パスに対して、リスク LSP 加重値(5)が加算されます。したがって、このシナリオの合計 LSP 影響度値は 15 です。
- デバイス E は、プライマリ パスおよび 2 つのセカンダリ パスを含む LSP 1 のすべてのパスで使用されます。すべてのパスが停止すると、デフォルトのダウン LSP 加重値(100)が、デバイス アラームの合計影響度値に加算されます。したがって、この状況で加算される合計 LSP 影響度値は 100 です。
このシナリオでは、デバイス E の合計 LSP 影響度値が最大となるため、優先度が最も高くなります。
注:
LSP 影響度加重は、アラームの合計影響度加重に関与している要因の 1 つにすぎません。アラームの合計影響度値には、LSP に関連しない
その他の条件に起因する追加の影響度値が含まれる可能性があります。