動作環境およびシステム セットアップ

メモリ、CPU、またはディスクを大量に消費する、高度なアプリケーションと同様に、CA Spectrum はそのオペレーティング環境に影響を受けやすくなります。この環境は以下のカテゴリに大別されます。
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環境: 対象領域
メモリ、CPU、またはディスクを大量に消費する、高度なアプリケーションと同様に、CA Spectrum はそのオペレーティング環境に影響を受けやすくなります。この環境は以下のカテゴリに大別されます。
ハードウェア
CA Spectrum の主要なコンポーネントの最小ハードウェア要件は、それぞれのインストール セクションで示されています。比較的低コストのシステム ハードウェア リソースを使用する大規模な展開の場合、物理リソースのキャパシティを使い果たす可能性を最小限にできます。大きな負荷がかかる CA Spectrum コンポーネントの場合は、以下のハードウェアをお勧めします。
SpectroSERVER または OneClick サーバ
  • サーバ クラスの Intel 互換または Sun ハードウェア
  • 2 GHz 以上のプロセッサ速度で動作する 4 個の CPU またはコア
  • 以下の要件に対応する 16 GB (
    最小で 8 GB
    )の RAM
    • CA Spectrum の主なプロセス用に 4 GB
    • OS 用に 2 GB
    • より小さな CA Spectrum プロセスおよびその他の一時的要件用に 2 GB
  • ローカルに接続されたディスク サブシステム
  • ハードウェア RAID(レベル 1/0、5、または 1 をこの順序で推奨)
  • 50 GB の空きディスク領域
  • SAS または SCSI 技術を使用する物理ディスク。10,000 RPM 以上を推奨。 
    ファイバ チャネル、SAN、またはその他のディスク技術の場合、ローカルに接続されたディスク サブシステムのパフォーマンス特性の推奨事項を満たす必要があります。
Spectrum Report Manager サーバ
Spectrum Report Manager、SpectroSERVER、または OneClick の最小ハードウェア要件は、使用可能なディスク容量を除いて、同じです。Spectrum Report Manager は履歴データを保存するものなので、ディスク容量が大きな考慮事項になります。詳細については、「Spectrum Report Manager」を参照してください。
仮想化
仮想環境では、リソースを共有することによってハードウェアへの投資効果を最大化できます。ただし、CA Spectrum はネットワークの状態にリアルタイムで対応します。そのため、CPU リソース、メモリ リソース、およびディスク速度が最善のキャパシティで動作する必要があります。これらのリソースのいずれか 1 つでも別の仮想マシンのために影響を受けた場合、CA Spectrum のパフォーマンスに影響があります。そのため、常に専用の CPU およびメモリ リソースがある CA Spectrum を実行することをお勧めします。 Storage Area Network を使用している場合は、「ハードウェア」で推奨されているパフォーマンス要件を使用してください。
 
注:
 CA Spectrum には常に専用リソースが必要なので、CA Spectrum を実行している仮想マシン(VM)では VMware VMotion を実行しないでください。ただし、VM 上のすべての CA Spectrum プロセスを停止した場合は、それらの VM で VMware VMotion を実行できます。
CA Spectrum に使用される仮想マシンのベスト プラクティスとして、「ハードウェア」に示されているシステム リソースを専用化します。VMware 環境については、以下の点を考慮してください。
  • 必要なリソースが常に使用できる(予約されている)ようにします。同じサーバで実行されている他の VM の状態にかかわらず、CA Spectrum 仮想マシンには専用のリソース グループを割り当てます。CA Spectrum サイジング ツールのサイジングに関する情報とこのドキュメントの推奨事項に従って、リソース グループを割り当てください。
  • CA Spectrum システム専用のディスク/スピンドルで特定の RAID ボリュームまたは LUN を作成します。これらのボリュームは、同じ RAID またはストレージ アレイを共有する他のアプリケーションとのディスク I/O の競合を回避するのに役立ちます。RAID ボリュームまたは LUN には大量のディスク/スピンドルを割り当てます。量が多いほど、CA Spectrum プロセスの I/O 分散および最大読み取り/書き込み時間を大きくできます。
  • VMware 管理者は、個別の VM で予約をするのではなく、クラスタまたはリソース プール内でメモリおよび CPU リソースを予約できます。
  • SpectroSERVER ホストでは、4 vCPU より 2 vCPU の方が CPU 待機時間パーセントが低下することが観察されました。vCPU の数が多いほどよいとは限りません。
  • ディスク アクセス時間が 10 (ミリ秒)を超えると、負荷の大きい SpectroSERVER ではパフォーマンスに対する顕著な影響がありました。
  • VM スナップショットを長時間続行できるようにしないでください。スナップショットのデルタ実装は SpectroSERVER のパフォーマンスに影響する可能性があります。
  • VM HBA の割り当ても SpectroSERVER のパフォーマンスに影響を与える場合があります。
VMware の基本的な設定
[設定の編集]ダイアログ ボックスの[ハードウェア]から以下の値を設定します。
  • 2 個の vCPU
  • 設定メモリ: 8GB (ゲスト オペレーティング システムはこの値を使用可能な物理メモリと見なします)
VMware の追加設定
VM の競合が ESX サーバに影響を与える場合は、[設定の編集]ダイアログ ボックスの[リソース]から以下の値を設定します。
  • メモリ
    • 共有: 高
    • 予約: 2 ~ 4 GB(ハードウェアに依存、注意して使用)
    • 制限: 無制限
  • CPU
    • 共有: 高
    • 予約: 0(ハードウェアに依存、注意して使用)
    • 制限: 無制限
注:
VMware で VM が 移行された (vMotion) 場合、spectrumgtw プローブは変更を認識し、CA Spectrum に送信します。変更は、CA Spectrum 階層に表示されます。CA Spectrum 階層の変更を反映する時間は、UIM vmware プローブが CA UIM に変更を発行する頻度に基づきます。この機能は、レガシー統合および spectrumgtw プローブでの統合の両方に対応しています。
オペレーティング システム
個々の CA Spectrum プロセスで、16 GB (最小で 8 GB)を超える RAM を使用することはできません。ただし、サポートされているオペレーティング システムの 64 ビット版で CA Spectrum を実行するのが最善です。64 ビット版では、プロセスは 16 GB (最小で 8 GB)の RAM を利用できます。
分離
CA Spectrum サーバの理想的な環境は、他のプロセスとリソースを競合することがない環境です。さらに、一部の環境は、CA Spectrum のパフォーマンスに影響を与えるので、使わないようにするか、または徹底的にテストする必要があります。そのような環境としては、アンチウイルス、セキュリティ ソフトウェア、バックアップ ユーティリティなどがあります。
また、自動ディスク バックアップ、オペレーティング システム バックアップ、自動アンチウイルス スキャン、およびネットワーク セキュリティ スキャンを調べます。これらは、CA Spectrum のパフォーマンスに影響を与えます。これらのプロセスは、CA Spectrum が常にアクセスする必要のあるファイルを一時的にロックします。そのため、クラッシュやパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。このガイドラインは、SpectroSERVER、アーカイブ マネージャ、または SRM データベースが展開されるすべてのハードウェアまたは仮想マシンに適用されます。
自動ディスク バックアップ、オペレーティング システム バックアップ、オペレーティング システム更新は、すべての CA Spectrum プロセスを正常にシャットダウンした後でのみ実行してください。
CA Spectrum ルート ディレクトリをスキップするようにアンチウイルス スキャンを設定します。CA Spectrum ルート ディレクトリのスキャンが必要な場合は、すべての CA Spectrum プロセスを正常に停止してから実行します。