分散 SpectroSERVER について

内容
casp1032jp
内容
分散
SpectroSERVER
(DSS)は、大規模インフラストラクチャ全体に対して、管理の分散を可能にする強力なモデリング機能です。インフラストラクチャは、地理的に整理することも、1 つの物理的な場所で複数のサーバにわたって整理することもできます。コンピューティング インフラストラクチャを管理する場合、DSS は
CA Spectrum
のパフォーマンスを向上させることができます。管理上のトラフィックでネットワーク負荷を分散し、リモート ワークステーションにタスクを委任することで、パフォーマンスが向上する可能性があります。
DSS を使用すると、インフラストラクチャの統合表示を作成することができます。これは、それぞれにローカルの
SpectroSERVER
 を持つ複数のランドスケープから構成されます。DSS 環境で、OneClick コンソールなどの
SpectroSERVER
 クライアントは、同時に複数の
SpectroSERVER
から情報にアクセスできます。
DSS には、以下の機能があります。
  • 分散表示
    OneClick コンソールは、展開されたすべての
    SpectroSERVER
     に対して情報を表示します。サマリ アラーム数は、各
    SpectroSERVER
     に対して表示されます。ネットワーク管理者は迅速にトラブル領域を見つけることができます。
  • ポーリング トラフィックのローカル分散
    ネットワークをポーリングしている管理ワークステーションは、DSS で管理するデバイスに地理的に近くなります。この設定では、ワイド エリア リンクのトラフィックが減少し、ローカル ネットワークの輻輳が回避されます。遠距離からデバイスをポーリングする単一の
    SpectroSERVER
     よりも、複数の小型の
    SpectroSERVER
    が生成するトラフィックは少なくなります。
  • スケーラビリティ
    ネットワークが拡張するにつれて、追加の専用
    SpectroSERVER
     サーバとして、ローエンドのワークステーションを使用するコストが低下することがあります。1 台のワークステーションをアップグレードして、非分散型の大規模環境で 1 台の
    SpectroSERVER
     に格納するよりも、このようなソリューションをお勧めします。
  • フォールト トレランス
    DSS は、
    SpectroSERVER
     間のフォールト トレランスをサポートします。セカンダリ
    SpectroSERVER
     は、プライマリ
    SpectroSERVER
    に対する、フォールト トレランス用のバックアップまたはスタンバイとして提供できます。プライマリ
    SpectroSERVER
     を実行しているワークステーションで障害が発生しても、ネットワーク管理は続行されます。
    指定のランドスケープ用のデータベースをセカンダリ
    SpectroSERVER
     に再ロードするだけで、障害から保護することができます。障害が発生してプライマリ
    SpectroSERVER
     が無効になると、セカンダリ
    SpectroSERVER
    は自動的に処理を継承します。
    CA Spectrum
     アプリケーションはすべて、自動的にセカンダリ
    SpectroSERVER
    を使用します。
ランドスケープ
単一の
SpectroSERVER
 が管理するネットワーク ドメインは、
ランドスケープ
として知られています。ランドスケープは、特定の
SpectroSERVER
 に属するモデル、関連付け、属性値、アラーム、イベント、および統計から構成されます。ネットワーク内のランドスケープはそれぞれ一意です。一意のランドスケープ ハンドル(ID)により、各ランドスケープが識別されます。
OneClick では、ランドスケープ アイコンは各ランドスケープを表します。ランドスケープ アイコンは
SpectroSERVER
 データベースを表します。ダブルクリック ゾーンおよびメニュー選択を介して、ランドスケープ アイコンにより、リモート ネットワーク モデルにアクセスできます。またこのアイコンは、前述のリモート データベースでモデリングされるデバイスのアラーム情報のロールアップも表しています。
注: 
ローカル
および
リモート
という用語は、特定の
SpectroSERVER
から見たランドスケープの指定に使用されます。
ランドスケープ マップ
CA Spectrum
 は、特定の DSS 環境を構成するすべてのランドスケープの「マップ」を自動的に維持します。
SpectroSERVER
 トポロジで変更が発生すると、内部ディスカバリ メカニズムが起動され、その環境内の他の
SpectroSERVER
のすべてのランドスケープ マップが更新されます。たとえば、ディスカバリにより、ネットワークに対して追加または削除された
SpectroSERVER
 が検出されます。
ランドスケープ モデルはコンテナ モデルです。ランドスケープ モデルを使用すると、
CA Spectrum
ユーザ インターフェースにより、ランドスケープ マップ内の他の
SpectroSERVER
 に接続できます。トポロジ、ロケーション、組織の 3 つの表示階層のいずれのレベルでも、ランドスケープ モデルを作成することができます。
モデリング カタログ
モデリング カタログは、特定の
SpectroSERVER
 にインストールされる 1 セットのテンプレート(モデル タイプまたは関係など)です。これらのテンプレートはモデルの作成に使用されます。これらのテンプレートによって作成されるモデルは、その
SpectroSERVER
 のランドスケープを構成します。
注:
OneClick が起動すると、使用可能なモデル タイプのリストについて、デフォルト ランドスケープにクエリします。
DSS を使用して複数のランドスケープをモデリングする場合、各ランドスケープには同一のモデリング カタログを含める必要があります。1 つのランドスケープのモデリング カタログ内のすべてのモデルは、接続先の他のすべてのランドスケープのモデリング カタログにも存在する必要があります。1 つの
SpectroSERVER
 に新しい管理モジュールをインストールした場合、ランドスケープ マップ内の他のすべての
SpectroSERVER
にも、同じ管理モジュールをインストールします。
ユーザ モデル
ユーザ モデルには、個別のユーザ権限および他のユーザ データについての情報が含まれています。この情報は、ランドスケープ内に保存されます。初めて
CA Spectrum
 をインストールする場合、デフォルト ユーザ モデルは
CA Spectrum
のインストール中に[インストール所有者]フィールドで指定したユーザを表します。
DSS 環境では、ユーザがランドスケープ マップ内のリモート
SpectroSERVER
 に接続し、ランドスケープが相互に通信できるようにするには、すべてのランドスケープに同じユーザ モデルが存在する必要があります。ユーザ モデルを追加または変更すると、ランドスケープと関連付けられた
SpectroSERVER
 は、ランドスケープ マップ内の他のすべての
SpectroSERVER
にクエリを実行します。クエリにより、他のランドスケープ内のユーザ モデルがチェックされます。ユーザ モデルが他のランドスケープに存在する場合、他のランドスケープ内のユーザ モデルは自動的に更新され、最初のユーザ モデルに対して行われた変更が反映されます。
注:
ユーザ モデルを削除すると、そのランドスケープ内のユーザ モデルのみが削除されます。ランドスケープ マップ内の他の
SpectroSERVER
 の重複するユーザ モデルは、手動で削除する必要があります。