Model Type Editor の概要
内容
casp1032jp
内容
Model Type Editor を使用する前に、「」を参照することをお勧めします。このセクションでは、
CA Spectrum
に付属した GnSNMPDev 管理モジュールに関する情報を提供します。GnSNMPDev を使用して、対応する CA Spectrum
管理モジュールがない SNMP 準拠ネットワーク デバイスを表すことができます。また、GnSNMPDev をカスタマイズしてそのサポートを拡張するか、またはツールキットとして使用して、サポート対象の新しいデバイス モデル タイプおよびアプリケーション モデル タイプを含む新しい管理モジュールを作成することもできます。開発者 ID の使用
CA Spectrum
は、開発者 ID を使用することにより、ユーザおよびアプリケーション インテグレータによって作成されたモデル タイプなどのオブジェクトが一意の ID を持ち、競合することなく他のユーザに配布できるようにします。開発者 ID には、以下の 2 つのタイプがあります。
- 登録開発者 ID開発者のモデル タイプ、属性、関係、およびメタルールが他のユーザによって編集されないように保護する、CA により割り当てられた一意の開発者 ID です。
- デフォルトの開発者 ID現在のユーザがCA Spectrum開発者として CA に登録されていない場合に適用される開発者 ID。コード指定は DF、開発者 ID 値は 0xffff です。
モデル タイプ、属性、または関係を作成する場合は常に、Model Type Editor は現在アクティブな(データベースにロードされた)開発者 ID を使用して、新しいオブジェクトの ID (ハンドル)を作成します。この ID は、一意の登録開発者 ID またはデフォルトの ID のいずれかです。
また、Model Type Editor は開発者 ID を使用して、モデリング カタログ オブジェクト(モデル タイプ、属性、関係、およびメタルール)の作成、変更、および破棄に関するユーザのアクセス権限を決定します。
- すべての開発者がデフォルトの開発者として Model Type Editor を使用できます。ただし、デフォルトの開発者 ID を使用して作成されたモデリング カタログ オブジェクトは保護されません。
- CA から開発者 ID を取得するには、sp サポートにお問い合わせください。
- 開発者 ID を発行してもらうには、レベル 1 ツールキットを購入している必要があります。
注:
ツールキットの詳細については、「」を参照してください。ID を含む開発者情報ファイルを
SpectroSERVER
データベースにロードすることにより、開発者 ID をアクティブにできます。この操作は、データベースを初期化した後に一度だけ
行います。ただし、データベースを再初期化する場合は、情報を再ロードする必要があります。注:
-d オプションと共に SSdbload を使用して、開発者 ID をアクティブにします。詳細については、「管理」の管理者情報のロードに関する説明を参照してください。開発者 ID によるアクセス権限
開発者 ID は、モデル タイプ、属性、関係、およびメタルールに関するアクセス権限を決定します。
デフォルトの開発者 ID を使用して Model Type Editor での作業を行う場合は、以下の操作を実行できます。
- デフォルトの開発者 ID で作成されたモデル タイプおよび属性を表示、作成、変更、削除、およびエクスポートします。これには、ベース モデル タイプの追加と削除によってモデル タイプの派生を変更する操作が含まれます。
- 他の登録開発者によって作成されたモデル タイプを表示します。
- デフォルトの開発者 ID で作成された関係およびメタルールを作成、変更、および削除します。
- デフォルトの開発者 ID で作成されたモデル タイプ、属性、関係、およびメタルールをエクスポートします。
- 別の互換性のあるデータベースから、モデル タイプ、属性、関係、およびメタルールをインポートします。
- Management Information Base (MIB)テキスト ファイルをインポートします。
登録開発者 ID を使用して Model Type Editor で作業する場合、次のことができます。
- 登録開発者 ID で作成されたモデル タイプおよび属性を表示、作成、変更、または削除します。これには、ベース モデル タイプの追加と削除によってモデル タイプの派生を変更する操作が含まれます。
- 登録開発者 ID で作成された関係およびメタルールを作成、変更、および削除します。
- 登録開発者 ID で作成されたモデル タイプ、属性、関係、およびメタルールをエクスポートします。
- 別の互換性のあるデータベースから、モデル タイプ、属性、関係、およびメタルールをインポートします。
- MIB テキスト ファイルのインポート
重要:
すべてのユーザを CA Spectrum
開発者として CA に登録し、登録開発者 ID を取得することをお勧めします。登録された開発者は、登録開発者 ID を使用して作成されたモデル タイプ、属性、関係、およびメタルールをエクスポートできます。これにより、ID 競合が削除されるだけでなく、オブジェクトが誤って、または意図的に変更されないように保護されます。前述のように、デフォルトの開発者 ID を使用する場合は、デフォルトの開発者 ID で作成されたモデル タイプ、属性、関係、およびメタルールのみをエクスポートできます。これらのオブジェクトの ID (ハンドル)は、オブジェクトのエクスポート先となる別のシステム上の ID と競合する可能性があります。また、デフォルトの開発者 ID を使用してシステム間でこうしたオブジェクトを交換した場合、オブジェクトは受信システム上の変更または破損に影響されやすくなります。
SpectroSERVER
データベースの保護Model Type Editor などのプログラムまたはプロセスが
SpectroSERVER
データベースにアクセスすると、.VNMDB.LOCK という名前のソフト ロック ファイルが作成されます。このロック ファイルは、CA 開発アプリケーションまたはプロセスへのアクセスを一度に 1 つのみに制限することにより、データベースを保護する安全機能です。CA 以外のアプリケーションまたはツールは、このロックを確認しない可能性があるので、SpectroSERVER
データベースへの同時アクセスを防ぐために、これらのアプリケーションを使用する場合は注意が必要です。この場合、データベースが破損する可能性があります。ロック ファイルは、
CA Spectrum
アプリケーションの正常なシャットダウン時に自動的に削除されますが、異常なシャットダウンが行われた場合、ロック ファイルが誤って残される可能性があります。このようなまれな状況では、手動でデータベース ロックを削除できます。これを行う方法については、「」を参照してください。Model Type Editor の使用には、必要なモデル タイプを誤って破棄したり、属性フラグを不適切に設定したり、別のモデル タイプの複数のデータベースを作成するなど、
SpectroSERVER
データベースに対するいくつかのリスクが伴います。そのため、データベースを保持するために以下の戦略を採用することが推奨されます。- 絶対的に必要となるまで、ネットワークのモデリングに使用するデータベースを編集しないようにします。まずテスト データベースを使用して、モデル タイプの変更をテストします。
- モデル タイプの派生スキームに対する長期的な計画に精通している個人に Model Type Editor の使用を制限します。これにより、データベースに対する不要な変更を防ぐことができます。
- 複数のデータベース間で複数のユーザが同じ開発者 ID を使用して編集を行うことを許可しません。このプラクティスにより、モデリング カタログ オブジェクトの ID 間に競合が作成されます。これは、影響を受けたオブジェクトを手動で再作成することによってのみ修正できます。2 つの別のデータベースが使用されている場合は、データベース ファイルが別の開発者 ID で変更されることを確認します。
- CA Spectrumに付属したデータベース管理ユーティリティ(すなわち、SSdbload と SSdbsave)を使用して、データベースを初期化およびコピーします。別の方法を使用した場合、予測不能の結果が生じる可能性があります。注:これらのユーティリティの使用方法については、「データベースの管理」を参照してください。
データベース移行に関する考慮事項
データベースが
CA Spectrum
の新しいバージョンに更新される際にいくつかの変更は移行されないので、Model Type Editor で行った変更をすべて記録することをお勧めします。特に、CA または別の開発者(ベンダー)によって提供されたモデル タイプ内の属性(フラグ設定など)、モデル タイプ階層、または関係や関連メタルールを変更した場合、通常はデータベースのアップグレード時に変更は移行されません。これらの変更は手動で再適用する必要があります。属性の
デフォルト値
を保持するには、関連する属性に関して[値を保持]属性記述子フラグを有効にします。このフラグは、変更されたデフォルト値が後続のデータベース更新によって上書きされるのを防ぎます。ただし、このフラグを有効にすると、同じ属性に関連する意図的な変更を受け取れない可能性があります。Model Type Editor の開始
初めて Model Type Editor を起動するには、登録開発者 ID を取得します。
SpectroSERVER
データベースに情報をロードすることにより、ID をアクティブにできます。注:
詳細については、「」を参照してください。重要:
SpectroSERVER
データベースに一度にアクセスできるアプリケーションまたはプロセスは、1 つのみです。その結果、Model Type Editor を開始した後、などの他のすべての CA Spectrum
SpectroSERVER
アプリケーションはアクセスを拒否されます。CA 開発アプリケーションでは、必要に応じて他の CA アプリケーションへのアクセスが自動的に拒否されますが、一部のサードパーティ アプリケーションでは拒否されません。データベースが破損する可能性があります。まれな状況として、たとえば停電中に、
SpectroSERVER
データベースはプロセスによって正しく閉じられません。こうした状況では、データベース ロックが誤って有効のままになり、Model Type Editor を開始できなくなります。Model Type Editor を使用するには、<$SPECROOT>
\SS ディレクトリのファイルに対して読み取りおよび書き込み権限を持っている必要があります。注:
データベース ロックの解除方法の詳細については、「」を参照してください。[コントロール パネル]からの Model Type Editor の起動
[コントロール パネル]から Model Type Editor を起動できます。
以下の手順に従います。
- SpectroSERVERが実行されている場合は停止します。
- SpectroSERVERデータベースにアクセスできるプログラムがほかに実行されていないことを確認します。
- CA Spectrumの[コントロール パネル]を開き、[設定]、[Model Type Editor]をクリックします。Model Type Editor が開きます。Root モデル タイプが現在のモデル タイプとして設定されます。Root モデル タイプは、モデル タイプ階層で最も高いポイントのモデル タイプです。
コマンド ラインからの Model Type Editor の起動
Model Type Editor は、コマンド ラインから開始することもできます。
以下の手順に従います。
- SpectroSERVERが実行されている場合は停止します。
- SpectroSERVERデータベースにアクセスできるプログラムがほかに実行されていないことを確認します。
- Unix または Linux で実行している場合はシェル環境にログインし、Windows で実行している場合はコマンド プロンプトを開きます。
- Model Type Editor を使用して変更するSpectroSERVERデータベースが含まれるディレクトリに移動します。注:Model Type Editor の実行可能ファイルは<$SPECROOT>/SS-Tools にインストールされますが、変更するSpectroSERVERデータベースが含まれるディレクトリからこのファイルを呼び出す必要があります。通常、このディレクトリはCA Spectrum/SS です。このディレクトリには、データベース ファイルが含まれている必要があります。これらのファイルは、*.db ファイルと *.ix ファイルのペア、その他のファイル、およびサポート対象のサブディレクトリで構成されています。
- 以下のコマンドを入力します。../SS-Tools/mteModel Type Editor が開きます。Root モデル タイプが現在のモデル タイプとして設定されます。Root モデル タイプは、モデル タイプ階層で最も高いポイントのモデル タイプです。
ユーザ インターフェースの概要
以下の図に、Model Type Editor ユーザ インターフェース内の主な作業領域(画面)を示します。

モデル タイプ、属性、または関係を検索および選択するには、左側のナビゲーション画面を使用します。選択したオブジェクトに関する情報は、右側のコンテンツ画面に表示されます。オブジェクトを変更するか、オブジェクトを削除するか、または関連するオブジェクトを作成する(たとえば、現在のモデル タイプから新しいモデル タイプを派生させる)には、コンテンツ画面を使用します。
属性を操作する場合は、コンポーネント詳細画面で、現在の属性の記述子値を表示および変更できます。
SpectroSERVER
データベースへの変更のコミットModel Type Editor での作業中は、
作業カタログ
と呼ばれるデータベース オブジェクトの一時キャッシュを使用します。Model Type Editor は、アクティビティに必要なデータベース オブジェクトのみを作業カタログに追加します。Model Type Editor は、モデル タイプ、属性、関係、およびメタルールに対するすべての変更を作業カタログに自動的に保存します。これらは、
SpectroSERVER
データベース内の永続カタログにオンデマンドで追加するか、またはアプリケーションを終了する際に追加することができます。作業が失われないように、アプリケーションを終了する際にこれらを追加するように促されます。SpectroSERVER
データベースへの変更は、オンデマンドでコミットできます。以下の手順に従います。
- [ファイル]、[データベースへのコミット]をクリックします。確認ダイアログ ボックスが表示されます。
- [OK]をクリックします。変更がSpectroSERVERデータベース内の永続カタログに保存されます。その結果、影響を受けたオブジェクトのデータベースを後で呼び出すと、これらのオブジェクトの更新バージョンが取得されます。
リストのソートとフィルタ
モデリング カタログ オブジェクト(たとえば、モデル タイプや属性)の大きなリストをより容易に操作するために、任意の列ヘッダをクリックして、テーブル内のリストを昇順または降順でソートできます。また、複数の列ヘッダを使用してリストをソートすることもできます。たとえば、列ヘッダ内のアイコンで示されるように、以下の図は、まず[タイプ]により昇順でソートされた後、[属性名]により昇順でソートされた属性のリストを示しています。

また、Model Type Editor 内のさまざまなタブにある[フィルタ]および[検索]テキスト ボックスを使用して、名前または ID に特定の文字列(大文字と小文字を区別しない)が含まれるカタログ オブジェクトのみを表示することもできます。[フィルタ]テキスト ボックスでは、これにより、すでに表示されている名前のリストが制限されます。属性に対する[検索]テキスト ボックスでは、これにより、作業カタログに対して適用された検索条件が絞り込まれます。
モデリング カタログ オブジェクトをフィルタおよび検索する際には、以下の点に留意してください。
- ID (たとえば、モデル タイプ ID)によってリストをフィルタするには、テーブルに[ID]列を表示する必要があります。
- 属性に対する[検索]テキスト ボックスでは、条件として常に属性名と属性 ID の両方を使用して検索します。
- ほとんどの場合、フィルタまたは検索の条件は、文字列を削除してクリアするまで有効のままになります。たとえば、新しい属性をモデル タイプに追加したときなど、自動的にフィルタをクリアするいくつかのアクションがあります。
テーブルの列の追加と削除
テーブルから列を削除または追加して、Model Type Editor 内の任意のテーブルに表示される情報を変更することができます。
以下の手順に従います。
- テーブル見出しを右クリックします。[テーブル基本設定]ダイアログ ボックスが表示されます。
- [列]タブをクリックし、表示する列を選択します。
- (オプション)[ソート]タブと[フォント]タブのコントロールを使用して、テーブルのソートとフォントを変更します。
- [OK]をクリックします。
Model Type Editor の終了
Model Type Editor を閉じる際に、作業カタログに対するすべての変更を保存するように促されます。これらを保存すると、変更が
SpectroSERVER
データベースに伝達されます。注:
作業カタログと永続カタログの違いについては、「SpectroSERVER Database データベースへの変更のコミット」を参照してください。以下の手順に従います。
- [ファイル]、[終了]をクリックします。確認ダイアログ ボックスが表示されます。
- [OK]をクリックします。キャッシュに格納された作業カタログに対して変更を行った場合は、SpectroSERVERデータベース内の永続カタログに変更を保存するように促されます。
- 以下のいずれかの操作を実行します。
- 永続カタログへの変更を保存するには、[はい]をクリックします。
- 変更を破棄するには、[いいえ]をクリックします。