標準的な属性記述子

 
casp1032jp
標準的な属性記述子
 
このセクションの前述のとおり、すべての属性は、
属性記述子
と呼ばれる 1 セットの特性によって説明されます。元のモデル タイプ(属性が定義されたモデル タイプ)でのみ変更できる属性記述子を以下に示します。
開発者 ID
属性が作成されたときにアクティブであった開発者 ID。これは、CA から取得された登録 ID またはデフォルトの ID となります。いったん開発者 ID が属性に割り当てられると、変更することはできません。
属性を作成した後、属性を変更、削除、エクスポートするためのユーザのアクセス権限は、アクティブな開発者 ID が、属性に関連付けられた開発者 ID と一致するかどうかに基づいて決定されます。
属性名
属性名は記述識別子です。属性名は最大 128 文字で、文字、数字、アンダースコア(_)文字、およびダッシュ(-)のみで構成される必要があります。スペース、句読点、またはその他の記号は使用することができません。
注:
属性名はモデリング カタログ全体で一意である必要はありません。ただし、同じ開発者 ID を使用して作成されたモデル タイプ内の属性全体で一意である必要があります。言いかえれば、単一のモデル タイプ内で、別の開発者 ID を使用して 2 つの属性が作成された場合、これらの属性は同じ名前を持つことができます。
属性 ID (ハンドル)
属性が作成される際に属性に割り当てられる一意の ID。以下の図に示されるように、ID は ORing によって、アクティブな開発者 ID の値および一意のシーケンス番号(カウンタ値)を使用して生成されます。
spec--mte--attributeID_handle_OTH
いったん属性 ID が属性に割り当てられると、変更することはできません。また、属性が削除された場合、ID は再利用されません。
タイプ
属性タイプは、属性の値が保持できるデータの種類を定義します。属性が MIB で定義された管理対象オブジェクトを表す場合は、MIB で定義されたタイプと一致するようにそのタイプを設定する必要があります。
属性が値のリストを必要とする場合は、[リスト]チェック ボックスをオンにする必要があります。
注:
属性を作成した後、そのタイプ、またはこの属性が単一値または値のリストのいずれを格納するかを変更することはできません。属性を削除し、目的のタイプの新しい属性を作成する必要があります。これには 2 つの例外があります。まず、タイプをオクテット文字列からテキスト文字列に、およびその逆に変更できます。次に、タイプが数値(整数、カウンタ、列挙、ゲージ、またはタイム ティック)の場合、これらの数値タイプの 1 つから別のタイプに変更できます。
Flags
フラグ(記述子フラグとも呼ばれる)は、たとえば、どのユーザが属性の値にアクセスできるかなど、属性の特性を
SpectroSERVER
に通知します。以下では、各フラグについて説明します。
  • 外部
    属性値が
    SpectroSERVER
     の外部で管理され、ポーリング間隔またはユーザ要求によって値の更新が行われることを示します。
    注:
    このフラグを設定した場合は、OID プレフィックスを指定する必要があります。これは、MIB での管理対象変数の場所を指定します。また、このフラグを設定した場合、[共有]フラグを設定することはできません。
  • 読み取り可能
    クライアントまたは他のアプリケーションが
    SpectroSERVER
     データベースから属性値を読み取れることを
    SpectroSERVER
    に通知します。
    [外部]フラグを設定した場合は、属性に対する[読み取り可能]変数の MIB 定義に従ってこのフラグを設定する必要があります。それ以外の場合は、目的に合わせてこのフラグを設定できます。
  • 書き込み可能
    クライアントまたは他のアプリケーションが
    SpectroSERVER
     データベースに属性値を書き込めることを
    SpectroSERVER
    に通知します。
    [外部]フラグを設定した場合は、属性に対する[書き込み可能]変数の MIB 定義に従ってこのフラグを設定する必要があります。それ以外の場合は、目的に合わせてこのフラグを設定できます。
  • Shared
    属性に対して 1 つの値のみが存在し、所定のモデル タイプのモデルがすべて同じ値を共有していることを宣言します。この値は、メモリまたはデータベース内の各モデルに対して複製され
    ません
    注:
    このフラグは、[データベース]フラグまたは[メモリ]フラグも設定した場合にのみ設定できます。また、[外部]フラグまたは[ポーリング]フラグを設定した場合、このフラグを設定することはできません。
  • 保証済み
    属性が存在し続け、今後のモデル タイプの派生で使用できることを保証します。いったん設定されると、このフラグは属性を作成した開発者以外は無効にできません。
    注:
    このフラグを設定すると、属性の値ではなく属性が存在するということのみが保証されます。
    このフラグが無効な場合は、すべての Model Type Editor ユーザが属性の拡張フラグを有効(設定)または無効にすることができます。このフラグが有効な場合は、属性の作成に使用された以外の開発者 ID を持つユーザは、[拡張]フラグを設定することのみ可能で、無効にすることはできません。属性の作成に使用された開発者 ID を持つユーザは、いつでも[拡張]フラグを設定するか無効にすることができます。
  • グローバル
    分散
    SpectroSERVER
    (DSS)環境内のすべてのランドスケープにおいて、属性の値が重複モデル全体で一貫性のあるものになることを示します。
    グローバル属性は、User および UserGroup モデル タイプのモデルに対してのみ維持されます。これらは重複モデル タイプです。すなわち、分散環境全体で、実質的にこれらのタイプの複数のモデルは同じユーザまたはユーザ グループを表します。したがって、1 つのランドスケープ内のモデルへの変更は、他のすべてのランドスケープ内の対応するすべての重複モデルに伝達される必要があります。
    注:
    このフラグは、[メモリ]フラグまたは[データベース]フラグも設定した場合にのみ設定できます。
  • 値を保持
    インポートされたファイルがデータベースに現在格納されている属性のデフォルト値を上書きしないことを示します。
    特定の要件を満たすように 1 つ以上のモデル タイプのデフォルト値をカスタマイズしてから、このフラグを設定した場合は、
    CA Spectrum
     の後のバージョンによってモデル タイプが更新されたときに、カスタマイズ(特殊化されたデフォルト値)はそのまま残ります。
属性の所有者である(すなわち、現在アクティブな開発者 ID を使用して属性が作成された)場合は、関連するモデル タイプの所有者かどうかにかかわらず、
元のモデル タイプ内の
このセクションに記述されたフラグをすべて変更できます。
属性の所有者でないか、または属性が継承されたものである場合は、これらのフラグを変更することはできません。ただし、属性の拡張フラグを変更することはできます。
グループ名とグループ ID
グループ
は、モデル タイプ内の関連する属性の論理的なコレクションです。グループを使用すると、Model Type Editor でユーザ定義のソート メカニズムを定義および使用できるので、関連する属性を容易に操作できます。グループを作成し、これらのグループに属性を割り当ててから、コンテンツ画面の[属性]タブにある属性テーブル内の列ヘッダとして[グループ名]または[グループ ID]を追加することができます。これにより、その後これらの列ヘッダをクリックして、グループ内の属性をすべて迅速にグループ化し、まとめて表示することができます。
[グループ名]
は、属性が割り当てられるグループの名前を指定し、
[グループ ID]
は、そのグループの ID を指定します。
標準的な記述子の場合と同様に、属性が作成されたモデル タイプを変更する場合、および属性が作成されたときに使用された開発者 ID を使用する(すなわち、属性を所有している)場合は、属性が割り当てられるグループを変更できます。
デフォルトでは、属性の[グループ ID]値は 0x00000000 であり、グループに属性が割り当てられないことを示します。グループに属性を割り当てた後で、グループに属性を割り当てないことを決定した場合は、ルート グループに属性を再割り当てする必要があります。Model Type Editor で[グループ ID]値 0x00000000 をリストアすることはできません。
注:
属性の[グループ名]を別の開発者の属性グループの名前に設定し、
CA Spectrum
の次のバージョンでその開発者の属性グループが配布されない場合、属性の[グループ名]値は <グループなし> にリセットされます。また、その[グループ ID]値は 0x00000000 にリセットされて、グループに割り当てられないことを示します。