IP Routing Manager のトラブルシューティング

内容
casp1032jp
内容
既知の問題
CA Spectrum
 の IP Routing Manager には、以下の既知の問題があります。
  • CA Spectrum で Packet Design アプライアンスをモデリングすると、IPRM 関連のトラップとアラームが正しく動作しせん。
  • LAN/サブネットを IP サブネット パスのソースとして使用できません。これは、Route Explorer の制限です。場合によっては、複数のルータが同じサブネットにルーティングされるため、REX がパスのソース ルータを特定できません。
    そのため、パス宛先として LAN/サブネットを使用する場合に、IPRM が転送パスとリターン パスを検出できません。
  • いくつかのインターフェース情報が[パス ホップ詳細]テーブルに「見つかりません」と表示されることがあります。IS-IS で使用する場合などに、REX はパス内のホップのインターフェース IP アドレスを特定できません。
  • 内部ルータが最終パス ホップとして存在するパスでは、このホップが[パス ホップ詳細]テーブルやパス トポロジ ビューに表示されません。内部ルータ ホップは、トポロジに視覚化できないため、トポロジ ビューおよび[パス ホップ詳細]テーブルから省略されますが、内部ホップのコストはパスの総所有コストの計算に含まれています。
  • IPv6 はサポートされていません。
  • IP アドレスおよび AS 範囲の重複はサポートされていません。
  • Packet Design/Route Explorer ソフトウェアのバージョン 9.2 以降を実行している Packet Design アプライアンスに IP Routing Manager が接続されている場合、パス変更履歴の[IP プレフィックス]列に値がないことがあります。
  • 問題:
    1 つ以上のルータのインターフェースに特定の IP アドレスが設定され、CA Spectrum でそれらのルータがモデリングされているものの、そのうちの少なくとも 1 つのルータが Ping 可能としてモデリングされている場合、IP Routing Manager は間違ったモデルへのリンクを作成する可能性があります。特に、本来なら Ping 可能モデル(これは別のルータを表します)を別のルータ モデルに接続するリンクであるのに、ルータ モデル同士を接続するリンクが存在する可能性があります。この問題の副作用は、レイヤ 3 パス ビューが破損することです。つまり、ネットワークを通るパスはソースから宛先まで連続しますが、IP Routing Manager トポロジ ビューにはパスがばらばらに表示されます。
    解決方法:
    Ping 可能モデルを SNMP が管理するより適切なモデル タイプ(たとえば、Rtr_Cisco)のモデルに交換し、IP Routing Manager でレイヤ 3 トポロジを再検出すると、この問題を解決できます。
IP Routing Manager 追跡可能性イベント
IPRM で以下のいずれかが発生した場合、ユーザが IPRM の現在の状態を把握できるように、IP Routing Manager は 
CA Spectrum
イベントを作成します。IP Routing Manager モデルですべてのイベントが生成されます。
  • DISCOVER_BUTTON_PRESSED_EVENT (0X564001e)
    このイベントは、ユーザが OneClick で[ディスカバリ]ボタンを押すたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
  • CLEAR_BUTTON_PRESSED_EVENT (0X564001f)
    このイベントは、ユーザが OneClick で[クリア]ボタンを押すたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
  • CONNECT_TO_REX_BUTTON_PRESSED_EVENT (0x5640020)
    このイベントは、ユーザが OneClick で[接続]ボタンを押すたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
  • DISCONNECT_FROM_REX_BUTTON_PRESSED_EVENT (0x5640021)
    このイベントは、ユーザが OneClick で[接続切断]ボタンを押すたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
  • REX_HOSTNAME_CHANGED_EVENT (0x5640022)
  • REX_QUERY_PASSWORD_CHANGED_EVENT (0x5640023)
  • REX_ADMINISTRATIVE_DOMAIN_NAME_CHANGED_EVENT (0x5640024)
  • REX_HEARTBEAT_INTERVAL_CHANGED_EVENT (0x5640025)
    上記のイベントは、ユーザが OneClick で対応する REX 設定値のいずれかを変更するたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
  • TRAP_BASED_TOPOLOGY_POLL_EVENT (0x5640026)
    このイベントは、REX からのトラップの受信に基づいて IPRM がレイヤ 3 トポロジ ポーリングを実行するたびに生成されます。
  • STARTUP_BASED_TOPOLOGY_UPDATE_EVENT (0x5640027)
    このイベントは、
    SpectroSERVER
     を再起動したときか、通信問題の発生後に REX との接続を復旧したときに、IPRM がレイヤ 3 トポロジ更新を実行するたびに生成されます。
  • MON_MODE_CHANGE_BASED_TOPO_UPDATE_EVENT (0x5640028)
    このイベントは、OneClick でのトポロジ監視モードの変更に基づいて IPRM がレイヤ 3 トポロジ更新を実行するたびに生成されます。
  • IF_RECONFIG_BASED_TOPOLOGY_UPDATE_EVENT (0x5640029)
    このイベントは、
    CA Spectrum
    ルータ モデル インターフェースの再設定に基づいて IPRM がレイヤ 3 トポロジ更新を実行するたびに生成されます。これは、レイヤ 3 トポロジと 
    CA Spectrum
    デバイス モデリングとの同期を保つためです。
  • TOPOLOGY_UPDATED_EVENT (0x564002a)
    このイベントは、レイヤ 3 トポロジ更新が完了するたびに生成されます。これがその他のイベントの外部で行われた場合、トポロジ変更がアクティブ モードの REX Connector によって検出されます。
  • TOPOLOGY_MONITORING_MODE_CHANGE_EVENT (0x564002b)
    このイベントは、ユーザが OneClick でトポロジ監視モードを変更するたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
  • TOPOLOGY_POLLING_INTERVAL_CHANGE_EVENT (0x564002c)
    このイベントは、ユーザが OneClick でトポロジ ポーリング間隔を変更するたびに生成されます。ユーザの名前がイベントに含まれます。
IP Routing Manager のデバッグ
SpectroSERVER
 内部で実行される IPRM インテリジェンスのデバッグ出力をオンにできます。DebugLogEnabled という属性が、ログ ファイルの生成を制御する IP Routing Manager モデルにあります。これには、IP Routing Manager モデルのコンポーネント詳細画面の[属性]タブからアクセスできます。
SpectroSERVER
 は、起動時に、DebugLogEnabled が TRUE であるかどうかを確認します。TRUE であれば、IPRM/logs/debug ディレクトリに新しいログ ファイルを開き、必要に応じてデータの出力を開始します。DebugLogEnabled を FALSE に設定すると、ログ ファイルが閉じられます。DebugLogEnabled を TRUE に戻すと、新しいログ ファイルが作成されます。その後、毎晩午前 0 になると、現在のログ ファイルが閉じられ、新しいログ ファイルが開きます。ログ ファイル名は、「Layer3ModelingDebugLog.<datetime>」という形式になります。
レイヤ 3 トポロジとパス モデリングのすべての機能が、モデリングの詳細をデバッグ ログに出力します。これには、手動でトリガしたディスカバリ、変更の検出によってトリガされたディスカバリ、パス作成要求などがあります。出力されるモデリング詳細には、レイヤ 3 トポロジに存在する各ルータおよびサブネット上のデータ、作成または削除されたリンク、作成された管理対象外デバイス モデル、属性値の更新、ホップ詳細を含むパス作成詳細、パス変更情報などがあります。
すべてのデバッグ出力にタイムスタンプが設定されるので、ユーザはそのデバッグ出力を REX Connector によって生成されたデバッグ出力と容易に相互参照できます。
REX Connector が実行中でない場合の対処法の手順
REX Connector が実行中でない場合の対処法の手順
  1. 以下のファイルでエラーを確認します。
    $SPECROOT/IPRM/REX/REXCON.OUT $SPECROOT/lib/SDPM/processd_log for errors
  2. CA Spectrum
     CLI を使用して、REX Connector を手動で開始します。
    update action=0x5640002 mh=<mh_of_IPRM>
Route Explorer に接続できない場合の対処法の手順
Route Explorer に接続できない場合の対処法の手順
  • クエリ パスワードが設定され、Route Explorer ソフトウェア更新が実行されていた場合、API 要求のパスワード暗号化が壊れている可能性があります。この問題を回避するには、(REX Web インターフェースを介して)各 Packet Design アプライアンスでクエリ パスワードを一時的な値に設定し、その変更を保存してから、クエリ パスワードを元のパスワードに設定し、その変更を保存します。
  • REX で[クエリ]が有効であることを確認します。
  • REX Web インターフェースにログインし、[管理]-[アプリケーション]-[クエリ]に移動します。
  • [XML-RPC Query Server (XML RPC クエリ サーバ)]と[Enable remote access (リモート アクセスを有効化)]]が有効であることを確認します。
  • IPRM 設定に入力された値と同じ値にパスワードを設定します。
  • REX Connector が Route Explorer システム上の tcp ポート 2000 にアクセスできることを確認します。
レイヤ 3 トポロジ ディスカバリ失敗
エラー: レイヤ 3 トポロジを取得できません
問題の状況:
CA Spectrum が REX (Route Explorer)と統合されていると、レイヤ 3 トポロジのディスカバリが失敗します。
説明:
REX からレイヤ 3 トポロジを取得するディスカバリを開始した場合に、レスポンスが非常に大きいと、ディスカバリは以下のヒープ メモリ エラーで失敗します。
Java.lang.OutOfMemoryError.Java ヒープ スペース
解決方法:
CA Spectrum 10.1 リリース以降、Spectrum はレイヤ 3 トポロジをチャンクで取得します。デフォルトのチャンク サイズは 5000 として設定されます。そのため、Spectrum はチャンクあたり 5000 のエントリを取得します。デフォルトのチャンク サイズは、$SPECROOT\IPRM\REX にある config.xml ファイルで設定できます。変更は、30 秒後に REXCON.OUT ファイルに反映されます。
レイヤ 3 トポロジ データを受信するために、チャック サイズに設定されている値を小さくします。
例: <chunk_size>2000</chunk_size>
REX Connector デバッグ ログ記録
REX Connector デバッグ ログ記録を設定する方法
  1. IPRM/REX/config.xml ファイルを編集します。
    注:
    REX Connector は、config.xml を変更がないか 30 秒ごとに確認します。REX Connector を再起動する必要はありません。
  2. <debugging> タグを以下の値の 1 つ以上に設定します
    (カンマ区切り、大文字小文字を区別)。
    • OFF
      出力はまったくありません。
    • Trace
      REX Connector の起動、シャットダウン、管理という最小限のタスク。
    • Comm
      REX との通信に関する基本情報が含まれます。
    • デバッグ
      REX が提供する、有益でわかりやすいトポロジとパスのデータが含まれます。テクニカル サポートでは、これを使用して、
      SpectroSERVER
      によって提供されるモデリング デバッグと相互参照します。
    • 最大
      REX API 要求およびレスポンスからの生の XML が含まれます。
    以下に出力が書き込まれます。
    IPRM/REX/logs/debug/debug.log.<timestamp>
REX Connector デバッグ クライアント
コマンド ライン ユーティリティ「rexcli」は、REX Connector への 
SpectroSERVER
ベースの要求をシミュレートします。「rexcli」ユーティリティは、指定された日付/時刻のトポロジまたはパスの画像を提供します。
「rexcli」ユーティリティを編集するには
  1. IPRM/REX に移動し、「rexcli」ユーティリティを編集します。
  2. 以下のサポートされているパラメータを指定します(必要な場合)。
    • -topo <date>
      指定された時間にトポロジを取得します。
    • -path <srcIP> <dstPrefix> [forward_and_return] <date>
      指定された時間にパスを取得します。
    • 「dstPrefix」は、スラッシュ表記で指定します
      (たとえば、ルータ宛先の場合は 10.253.5.2/32)。
    • 「forward_and_return」(オプション)は、転送パスおよびリターン パスの両方を取得します
      (可能な場合)。
    • 「date」は、IP サブネット トポロジまたはパスを取得する日付/時刻で、2011/07/31T14:56:42 のように指定します。これは、2011 年 7 月 31 日午後 2 時 56 分 42 秒を表します。
    出力がシェルに書き込まれますが、それをファイルにリダイレクトできます。
REX Connector の config.xml ファイルでデバッグを有効にして、「rexcli」ユーティリティからの出力を REX Connector からのデバッグ出力と相互に関連付けることができます。