IP Routing Manager の概要

内容
casp1032jp
IP Routing Manager の概要
内容
IPRM 機能の概要、概念とアーキテクチャ、さらに Route Explorer の概要について説明します。
IP Routing Manager と機能
CA Spectrum
 IPRM (IP Routing Manager)は、IP ルーティング プロトコルの状態をプロアクティブに監視するためのツールとして作成されました。また、IPRM はサービス配信に影響を与える障害およびパフォーマンス低下のトラブルシューティングを支援します。IP ルーティング プロトコルのステータスは、環境のネットワーク全体の稼働状況に不可欠です。さらに、データが最も望ましく高パフォーマンスのパスを流れるようにするために、ネットワーク内の重要なエンド ポイント間の IP ルーティング パスを監視し、視覚化できます。サービス保証アラームをその根本原因に相関するには、データが取るパスを把握する必要があります。
CA Spectrum
 IP Routing Manager を使用すると、REX (Route Explorer)と統合することで、ネットワークのトポロジを検出し、表示できます。REX (Route Explorer)は、Packet Design が開発および販売するアプライアンス ベースのルート分析ソリューションです。
CA Spectrum
 IP Routing Manager の機能は以下のとおりです。
  • レイヤ 3 ネットワークの検出と可視化
  • AS (Autonomous System、自律システム)および OSPF 固有の階層の可視化
    IPRM 階層内の BGP デバイスの可視化はサポートされていません。
  • ネットワーク経由のレイヤ 3 パスのリアルタイム検出
  • レイヤ 3 トポロジおよびパスの動的更新
  • 動的パス監視の実行
    • パス ホップ詳細
    • 順方向パスと逆方向パスのサポート
    • ECMP のサポート
    • パス変更のイベント/アラーム
  • REX トラップ イベント/アラームの監視
  • IP サブネットの可視化
  • 管理対象外デバイスの一括モデリング
  • レイヤ 3 リンク情報およびカスタム アイコンの可視化の実行
  • レイヤ 3 トポロジ ビューとその他の 
    CA Spectrum
    トポロジ ビュー(ユニバースなど)との統合
この製品はフォールト トレラントと分散 
CA Spectrum
の両方の展開をサポートしているので、すべてのユーザ設定と操作を MLS (Main Location Server、メイン ロケーション サーバ)システム上で行うことができます。
IP Routing Manager は、REX アプライアンスに加えて、IPRM Route Recorder および REX OEM バージョン(Hewlett Packard 提供の RAMS および Juniper 提供の Route Insight Manager)でも動作します。IPRM-RR (IPRM Route Recorder)は、その GUI を公開していないものの、XML API 経由で IPRM がリアルタイムのルーティング情報を配信するためのインストルメンテーションとして機能する REX の特別なバージョンです。Packet Design により、IPRM の活用を希望する 
CA Spectrum
お客様はこの製品を使用できるようになります。
IP Routing Manager のアーキテクチャおよび概念
IP Routing Manager は、以下のアーキテクチャを利用します。REX Connector は、独立したプロセスであり、
CA Spectrum
 と Route Explorer とを接続するものです。REX Connector は、Route Explorer との通信に REX API を利用します。
Route Explorer ソフトウェアは、SNMP トラップを介してイベントのルーティングをクライアントに通知するように設定できます。それぞれは、レイヤ 3 トポロジのある種の変更や情報を示します。Route Explorer から送信されたこれらのトラップは、
CA Spectrum
イベント(および該当する場合はアラーム)に変換され、対応するデバイス モデルで生成されます。
 
SPEC--IPRM_Architecture
IPRM を完全に活用するために理解すべきいくつかの重要な概念は以下のとおりです。
  • IP サブネット
    - IP サブネット(REX ではプレフィックスと呼んでいます)。IPRM では、サブネットの以下の 2 つの論理タイプを区別しています。
    • ユーザ サブネット
      - 少なくとも 1 つのルータ(ゲートウェイとも呼ばれます)に接続され、通常は多数のホストとデバイスにサービスを提供する IP サブネット。IPRM は、デフォルトではこれらのアイコンをトポロジ ビューから非表示にするように設定されています。
    • インフラストラクチャ サブネット
      - 2 つ以上のルータを相互接続する IP サブネット(REX では、トポロジ GUI 内に疑似ノードとして表示されます)。そのようなサブネットに接続されているルータが 2 つだけの場合、トポロジ ビューでそれらがリンクとして表されるように IPRM を設定できます。それ以外の場合は、IP サブネット アイコンとして表示されます。
  • PointToPoint リンク
    - 2 つのルータ間のレイヤ 3 ポイント ツー ポイント リンクを IPRM で表現したものです。
  • 管理対象パス
    - 管理対象インフラストラクチャ全体にわたってプロアクティブな保証監視のために設定されているエンド ツー エンドのレイヤ 3 パス。
  • AS (Autonomous System、自律システム)
    - REX によって管理ドメインに編成される、レイヤ 3 トポロジの一部(ルータおよび IP サブネットのコレクション) また、IPRM は対応する AS モデル内に OSPF プロトコル モデルを整列させます。
Route Explorer の概要
単一の Route Explorer では、複数のルーティング プロトコル(OSPF、IS-IS、EIGRP、BGP)が機能し、複数の自律システムにまたがるような複雑な IP ネットワークを同時に監視し、分析できます。複数のアプライアンスを含む分散アーキテクチャを利用することで、多層化または区域化された管理ドメインをサポートする一方、ネットワーク障害が発生した場合の管理の継続性を強化できます。
 
Route_Explorer_Overview
ルーティング アナリティクス アプライアンスは、CA の技術パートナーである Packet Design が開発し、販売しています。このアプライアンスは、ルータ間のルーティング プロトコル交換をパッシブに監視することで動作します。自身をルータであるかのように自身に「通知」しますが、プレフィックスをアドバタイズしないため、トラフィックがこのアプライアンスを流れることはありません。そのため、ボトルネックになることも、障害ポイントになることもありません。
IP アドレスが割り当てられ、数少ないルータで隣接が設定されます。
  • REX には、各 OSPF 領域または IS-IS レベルにルータを 1 つ含めた隣接が必要です。隣接を設定すると、REX はプロトコルの監視を開始し、数分以内にネットワーク全体の完全なマップを表示できるようになります。
  • 各隣接は、物理接続(ローカル)または GRE トンネル/VLAN (リモート)に存在可能です。
Route Explorer がネイバーに送信する唯一のメッセージは、隣接性を維持するために定期的に送信する「Hello」メッセージです。そのため、ディスカバリの際も継続して監視する際も、実在するルータやネットワークには事実上負荷がかかりません。REX は、世界最大のネットワーク(1 つのボックスで 7,000 台のルータ/800 万のルート)を管理するように拡張できます。ほとんどの場合(99% 以上)、アプライアンスは 1 つあれば十分です。
REX には 2 つのインターフェースがあります。REX を管理するための Web ベースのユーザ インターフェースと、エンド ユーザ向けのグラフィカル ユーザ インターフェースです。IPRM-RR では、
CA Spectrum
 OneClick を簡単に利用できるようにするため、REX GUI が無効になります。