ワイド エリア リンクの監視

内容
casp1032jp
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CA Spectrum
 は、WA_Link モデルに接続されているポートのステータスを自動的にポーリングします。このポーリングは、WA_Link モデルの PollingStatus と Polling_Interval で制御します。
WA_Link モデルの PollingStatus が「はい」で、その Polling_Interval がゼロ以外の値である場合、
CA Spectrum
 は WA_Link に接続されているパイプを自動的に「ライブ」とし、ポート モデルの PollPortStatus を「はい」に設定します。このライブ パイプによって、
CA Spectrum
 が接続ポートのステータスを監視していることを視覚的に確認できます。
ライブ パイプを無効にしても、WA_Link の PollingStatus が「はい」のままで、Polling_Interval に 0 以外の値が設定され、ポートの PollPortStatus に「はい」が設定されている場合は、
CA Spectrum
 はポートのステータス監視を続行します。
注:
WA_Link モデルは、T1 や T3 ラインなどのポイント ツー ポイント接続のみを表すことができます。これには一度に 2 つのデバイスしか接続できません。
LinkFaultDisposition
LinkFaultDisposition 設定を使用すると、障害時のアラーム生成を制御し、柔軟に対応することができます。ワイド エリア接続がダウンすると、ポートとリンク モデルでアラームが生成される可能性があります。LinkFaultDisposition 属性(0x129e2)は、WA_Link モデルの[属性]タブで設定できます。
LinkFaultDisposition には、以下のいずれかのモードを設定できます。
  • BothPortsAndLink
    BothPortsAndLink が設定されている場合、接続ポートとリンク モデルの両方でアラームが生成されます。これはデフォルトの設定です。
  • PortsOnly
    PortsOnly が設定されている場合、接続ポートでのみアラームが生成され、WA_Link のアラームは抑制されます。
  • LinkOnly
    LinkOnly が設定されている場合、WA_Link モデルでのみアラームが生成され、ポートのアラームは抑制されます。
ワイド エリア リンクの監視シナリオ
以下の図に示すような WA_Link ネットワーク トポロジ例を考えます。
spec--wa_link_diagram_OTH
以下の表は、このトポロジで考えられる 2 つの WA_Link 監視シナリオを示します。
シナリオ 1: リンクがダウンし、デバイス B の接続が切断される
LinkFaultDisposition
ポート 1 状態
WA_Link 状態
ポート 2 状態
BothPortsAndLink
グレー
PortsOnly
グレー
グレー
LinkOnly
グレー
グレー
注:
[リンクされたポートのアラームを抑制]設定に「TRUE」を設定すると、[リンク障害の処置]に「BothPortsAndLink」が設定されていても、アップストリームのポートではアラームが抑制されます。[リンク障害の処置]に「ポートのみ」が設定され、[リンクされたポートのアラームを抑制]設定に「TRUE」が設定されている場合、
CA Spectrum
 は Port モデルでアラームを生成します。
シナリオ 2: リンクがダウンし、デバイス B は到達可能なまま
LinkFaultDisposition
ポート 1 状態
WA_Link 状態
ポート 2 状態
BothPortsAndLink
PortsOnly
グレー
LinkOnly
グレー
グレー
注:
リンクされたポートのアラームを抑制属性に TRUE が設定されている場合、どちらかのポートでのみアラーム(レッド)が生成されます。もう一方のポートのアラームは抑制されます(グレー)。[リンク障害の処置]に「ポートのみ」が設定され、[リンクされたポートのアラームを抑制]設定に「TRUE」が設定されている場合、
CA Spectrum
 は Port モデルでアラームを生成します。
ワイド エリア モデリングのベスト プラクティス
ワイド エリア リンクをモデリングする場合は必ず、Network_Address パラメータに IP アドレスを指定します。ベスト プラクティスとして、WA_Link モデルの Network_Address 属性および Network_Mask 属性に対する値は、接続されたルータ インターフェースのサブネットに基づいて指定します。プロキシ環境では、「実際」のリンクと「プロキシ」リンクの Network_Address 値は同じである必要があります。
CA Spectrum
 は WA_Link の Network_Address (0x12d7f)属性に基づいて、重複した WA_Link モデルを見つけて、プロキシを単一のアイコンに折りたたみます。Network_Address は、重複した WA_Links を見つける場合に使用できるただ 1 つの一意の属性です。ただし、WA_Link モデルがディスカバリによって作成されていない場合、
CA Spectrum
 はこの属性に自動的に値を入力しません。WA_Links を手動で作成すると、Network_Address 属性と Network_Mask 属性には、これらの属性が有効な IP アドレスを持ったルータ インターフェース モデルに接続されていても、自動的に値は入力されません。
実施したテストの結果、Network_Address パラメータが設定されていない場合、[グローバル コレクション]トポロジ ビューが、プロキシされた WA_Link モデルを正しく折りたたまないことがわかりました。
WA リンク モデルの Network_Address 属性を、インターフェースが属するサブネットのネットワーク ID に設定します。たとえば、シリアル インターフェースには 10.253.9.2 の IP アドレスおよび 255.255.255.252 のサブネット マスクがあります。WA リンクの Network_Address 属性を 10.253.9.0 (サブネット マスク 255.255.255.252 の 10.253.9.2)に設定します。
さらに、ルータ アイコンと WA_Link アイコンとの間にはパイプを作成しないでください。WA_Links を適切なものとするには、WA_Segment をネストする必要があります。さらに、各ルータ上のインターフェース モデルを WA_Segment (WA_Link ではなく)に接続する必要があります。このモデリング パラダイムは、
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 が完全に解決された接続を確立できるようにします。また、グローバル コレクション トポロジ ビュー内のパイプの適切な表示を可能にします。